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マイクロソフト革新の象徴、Windows 10を知る 第2回

マイクロソフトの狙いは?

Windows 10で起きる「アップグレードプロセスの変化」

2015年07月31日 15時32分更新

文● 西田宗千佳 編集●ナカムラ/ASCII.jp

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ビジネスの方針転換を選んだマイクロソフト

日本マイクロソフト平野社長は、Windows 10の発売イベントで「Windows 10はマイクロソフトの『変革』の象徴」とコメント。

 マイクロソフトの方針転換は、マイクロソフトがサービスの会社になっていくための一つの過程である。古典的なPCとタブレットの境目はどんどん曖昧になるし、スマートフォンとタブレットの間も、サイズくらいしか差がなくなっていく。その上で我々がやりたいのはなんなのか、というシンプルな問題が目の前にある。マイクロソフトとしては、「同社が考える作業環境基盤の部品」としてのOSは提供するが、作業環境の軸としてのツールであるマイクロソフト・オフィスとクラウドの方が、日常的に「利用料収入」を与えてくれる大きな存在となっていく。もはや「Windowsの上だけ」でビジネスをする意味もないし、その意識もない。

 Windows 10でアップグレード方針が変わるのは、自分たちの強みがどこか、これからビジネスをするのはどこなのかを考えた上で、「自社が考える理想的な基盤を提供し続けるには、どういうやり方が適切か」を考えた結果だと認識している。バージョンアップのたびに注目を集めるやり方ではなく、「常に最新の基盤として存在し続ける」ことを選んだわけだ。

 それがうまく行ったかどうかは、基盤としての利用が定着する、すなわち「Windows 10の機能を生かしたハードウエアが増える」ことと、「Windows 10世代のUniversal Appが増える」ことで図れる筈だ。

西田宗千佳氏

西田宗千佳(にしだ むねちか)

 1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。 得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。主に取材記事と個人向け解説記事を担当。朝日新聞、読売新聞、アエラ、週刊東洋経済、月刊宝島、PCfan、YOMIURI PC、AVWatch、マイコミジャーナルなどに寄稿するほか、テレビ番組・雑誌などの監修も手がける。近著に、「顧客を売り場へ直送する」「漂流するソニーのDNAプレイステーションで世界と戦った男たち」(講談社)、「電子書籍革命の真実未来の本 本のミライ」(エンターブレイン)、「ソニーとアップル」(朝日新聞出版)、「スマートテレビ」(KADOKAWA)などがある。

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