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ちょっと気になる! 小便利そうな周辺機器レビュー 第5回

3Dプリンターより手軽!? 空中で描いて造形できるペン「3Doodler2.0」

2015年07月21日 12時00分更新

文● 織野至

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ナカバヤシの「3Doodler2.0」

ナカバヤシの「3Doodler2.0」

 3Dプリンターの低価格化は進む一方で、成形サイズは小さいものとなるが、10万円以下の製品も増えてきている。まだ発展途上にあるカテゴリーで、将来的にはデータを購入し、自宅で出力といったビジョンを持つ人も多いのではないだろうか。

 といっても、まだ先の先にあるもので、いわゆるプリンターのように大半の家庭にある存在にはほど遠い。

 カンタンに3Dプリントを楽しめる製品は、存在する。今回紹介するナカバヤシの「3Doodler2.0」(税別1万3800円)だ。プリンターというよりは、中空に描ける3Dペンといったものになる。

バージョンアップしてスリムになった
ペンで描くように造形する“3Dペン”

パッケージはこんな感じ

パッケージはこんな感じ。案外大きめ

 3Doodlerはフィラメントと呼ばれる素材を熱して柔らかくし、それで造形を行なう製品だ。全体はペンの形状をしており、フィラメントは本体後部から挿入する。

 従来の3Doodlerは、中空に描ける画期的な製品であったものの、ボディーが太くデザイン性は低いものだった。

 しかし、3Doodler2.0は、アノトペンに近いサイズにまで小さくなっており、操作もやりやすくなっているため、より3Dペンとして進化したといえる。

 オフィシャルな情報によると、太さは75%ダウン、重さは50%ダウンになっており、長さ160×厚み18mm、重量50gと、操作しやすいレベルに到達している。持ち心地は、太いペンに近く、3Doodlerの大きさから敬遠していた人であれば、かなりツボになるだろう。

本体尾部には電源スイッチがある。左から制御ポート、温度調節穴、電源。電源には「LO」と「HI」があり、LOは190~200度、HIは230~240度になる

本体尾部には電源スイッチがある。左から制御ポート、温度調節穴、電源。電源には「LO」と「HI」があり、LOは190~200度、HIは230~240度になる

ペン先にはふたつのボタンがあり、先端部寄りは押し出し速度(速)、その後ろにあるものが押し出し速度(遅)になる

ペン先にはふたつのボタンがあり、先端部寄りは押し出し速度(速)、その後ろにあるものが押し出し速度(遅)になる

クリーニングロッドなどの付属品一式。ペンはペンだが、操作方法やメンテナンスがあるため、マニュアルは必読。このほかにフィラメントパックが2つ付属する

クリーニングロッドなどの付属品一式。ペンはペンだが、操作方法やメンテナンスがあるため、マニュアルは必読。このほかにフィラメントパックが2つ付属する

販売されている専用フィラメント。1パックあたり1500円または1800円(ともに税別)となっている。PLAとABSがある。モリモリと減っていくので、初回の練習用として多めに確保しておくといい

販売されている専用フィラメント。1パックあたり1500円または1800円(ともに税別)となっている。PLAとABSがある。モリモリと減っていくので、初回の練習用として多めに確保しておくといい

 3Dモデルの素材となるフィラメントは、3Doodler専用のものが販売されており、PLA樹脂のものとABS樹脂のものが用意されている。用途に合わせて使い分けるといいだろう。

 フィラメント1本自体は、ペン尾部から挿入する形で使用するため、それほど長いものではない。継ぎ足しながら描いていくイメージでいいだろう。

 機能を見ると、フィラメントの押し出しが再設計されたのに加えて、自動押し出し機能、可変押し出し速度、ノズル温度変更などがあり、描くのに集中しやすいものとなっている。

電源は尾部にある。またランプが赤色から青もしくは緑になったら、ノズル温度が設定値に到達したサインになる

電源は尾部にある。またランプが赤色から青もしくは緑になったら、ノズル温度が設定値に到達したサインになる

フィラメントを奥まで挿入して、押し出しボタンをオンにして様子見すると、すんなりと押し出しがスタートする感じ

フィラメントを奥まで挿入して、押し出しボタンをオンにして様子見すると、すんなりと押し出しがスタートする感じ

 また、フィラメントの挿入については少しクセがある。中まで押し込んだ状態でスタートしても、うまく動かないことが多く、軽くフィラメントを押した状態で、かつノズルを暖めておくと、フィラメントが内部の押し出し用ギアに引き込まれて行きやすい。

 そのタイミングと、ノズルから押し出されるまでのタイムラグは意外とあるため、手にしたときは、まずそこをチェックするといいだろう。

 というか、この部分がファーストタッチで不安になるため、ギア部分が見えるように本体にクリアパーツを採用してくれると、確認できてよさそうだなのだが。

(次ページに続く、「やっぱり画力が必要だが、使ってみるだけでも楽しい!」)

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