スマホの広告では、PCとは異なり、アプリなどもあることからCookieによるターゲティングで実行できる領域は限定的です。今回は、Cookieに頼らない広告の例として、Facebookカスタムオーディエンスの仕組みを説明できればと思います。
カスタムオーディエンスとは?
Facebookカスタムオーディエンスとは、企業が持っているFacebook外の顧客データ(メールアドレス、電話番号、FacebookのユーザーID、モバイル広告ID)とFacebookのアカウント情報をハッシュ化して照合し、広告を表示できる機能です。
Facebookユーザーの中で自社顧客のターゲティングを除外したり、自分が所有するオフラインのターゲット層に関する情報に基づき、特定のユーザーセグメントに広告を配信できます。
カスタムオーディエンスの仕組み
※Facebookカスタムオーディエンスよりの推測です
広告主のIDは、アップロードした際に、ブラウザー内でローカルにハッシュ。 同じテキストなら必ず同じフィンガープリントが生成されますが、Facebookは、利用者から提供されたメールアドレスと電話番号のハッシュされたフィンガープリントを計算して、これらのハッシュを利用者個人と対応し保存します。
これにより、ハッシュされたフィンガープリントだけから要約する前のテキストを正確に知る方法はなく、個人情報ではない形で、ターゲティングができます。
カスタムオーディエンスを利用する際のメリット
カスタムオーディエンスを利用する際のメリットは以下ようなものが、あげられると思います。
- オフラインで獲得したユーザーも、Facebook広告配信時に効果的に配信できる
- マルチデバイスでの配信ができる
- 自社の顧客リストに対してFacebookを使っているユーザーにピンポイントで宣伝できる
- 自社顧客リストを基にしたデータがあるので、拡張オーディエンスの精度が上がりやすい
利用する際に気をつけたいこと
カスタムオーディエンスを利用する際に、気をつけたいことは、以下の2点です。
- 配信の際、自社ユーザーと行動が同じで似たユーザーであったとしても、あくまでも「商品を知らない」ユーザーの可能性もあり、まずは商品を知ってもらうことから始めないと効果は上がらない
- 自社顧客リストの利用は、ユーザーに対し広告主が利用に関する同意を得て実施する必要がある
今後の展開
オーディエンスデータの拡張は、拡張源として正確でボリュームのあるデータがないとその精度が上がらないと言われていました。Facebookのオーディエンスターゲティングは、この問題を解決しうるサービスではないかと思います。
非cookieによるターゲティング広告の手法は、今後はFacebook以外のプラットフォームでも実行されていく可能性のある手法だと思うので、引き続き注目していきたいと思います。