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前田知洋の“タネも仕掛けもあるデザインハック” 第65回

アクセスの伸びる写真 ドミナントカラーって何?

2015年05月08日 09時00分更新

文● 前田知洋

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30万回以上シェアされた写真!?

 コンピュータヴィジョンの博士号取得者や統計学者により、写真投稿SNS「Pinterest」の500,000枚の写真が分析されました。その結果、300,000回以上シェア(リピン)され、8000の「いいね!」が押された人気写真は「ペギーおばさんのきゅうりとトマトとたまねぎのサラダ」(世界中に報道されたせいか現在はリンク切れ)。研究によると、人気写真の要素は、「人の顔は入れない」「背景はプレーンに」「ドミナントカラーを使う」「赤系を多く」「彩度と明度は中程度」など、だそう。

ドミナントカラーとは?

 ドミナントカラーとは「全体の支配(ドミナント)をする色を色相で決めていく配色」のこと(配色には、「ドミナントトーン」もあり、これは明度(トーン)で配色を統一していくやりかたです)。たとえば、サンプルの「鹿の写真」はグリーンが支配色。

ドミナントカラー(グリーン)の例。さまざまな種類のグリーンが広い面積を占めている(© Luc Viatour)

 そういわれて、Pinterestのトップページを眺めると、人気のある写真は色(または明度)にまとまりがあります。無駄な色が入っていないというか、トーンが統一されているというか…。

たしかに、筆者の最近の投稿を見てみると…

 たしかに、筆者がFacebookにした投稿(2015年1月~4月)でも、人気(リーチ)ランキング入りするのは、「人の顔は入れない」「背景はプレーンに」「ドミナントカラーを使う」が当てはまる。ペットの写真はリーチが伸びやすいと誤解していたのですが、トップ15投稿のうち、ネコの写真はこれ1枚(3位)です。「投稿に困ったときはネコ写真!」と信じていましたが、かなり意外な結果です。今度から、ネコの首輪のオレンジ色系にしようっと。

 読者の皆さまにおかれましても、SNSなどへの投稿のご参考にしていただければ幸いです。

最近リーチが伸びた568「いいね!」の投稿。たしかにドミナントカラー(オレンジ色系)かも…

前田知洋(まえだ ともひろ)

 東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。

 著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『芸術を創る脳』(共著、東京大学出版会)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。現在、ビジスパからメルマガ「なかマジ - Nakamagi 3.0 -」、「Magical Marketing - ソシアルスキル養成講座 -」を配信中。

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