東京大学は4月21日、手描き入力も可能なツイストボール型ディスプレー技術を開発、米国物理学会(AIP)に発表した。
ツイストボール型表示素子は半球ごとに色が異なるマイクロボールを電極で挟み込み、電荷によって反転させる電子ペーパーの一種。液晶などと比べてコントラストが高く視認性に優れ、電源を切っても表示は残るなど省電力なのが特徴。デジタルサイネージなどの用途ですでに実用化されている。
長らくツイストボール表示素子を研究している東京大学 大学院新領域創成科学研究科では、新たに電気でも磁気でも反転するデュアル駆動のヤヌス(両面)粒子を開発。電圧によって表示させることもできれば、先端が磁石になったスタイラスで書き込むこともできる。
手描き可能なツイストボールといえばタカラトミーのおえかき玩具「2カラーせんせい」が存在するが、表示も書き込みもひとつの素子で済むような表示方式は目新しい。パソコンからのデータやメニュー表示も可能なブギーボード的な電子メモパッドとして期待できそうだ。