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ネットプロモの成功のカギとは!? ウェブ担のお悩み解決! 第8回

ビギナーだけでなく、ベテラン層も支持するBiNDとは

数字で見る、デザイン業10年選手が愛用するウェブ制作ソフトの正体

2015年02月09日 11時00分更新

文● 二瓶 朗

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もはやインフラになったインターネットの世界で
BiNDがスタンダードになるために

── 2015年の先、BiNDクラウドはどのように変化していくのでしょうか?

四家 BiNDには、ウェブサイト作成ツールとして“最大公約数”の機能を搭載していく方針でしたが、技術や使われ方も進化し、それでは表現しきれなくなってきました。そのためには基本設計を大きく変える必要があるのかもしれません。

弓削 先ほどのデータからもわかるように、BiNDを仕事として使っている人が多いためBiNDというツールとしての役割を超えて、仕事のスタイルにマッチングするような使い方までをデザインできたらと思っています。

── 「使い方までデザイン」とは具体的にどういうことでしょう?

弓削 たとえば、BiNDを使っているデザイン制作の個人事業者がいるとしましょう。彼はクライアントを3社抱えています。その3社に対する納品方法が異なっているとき、それぞれのツールや手順が必要となります。それをBiNDやBiNDクラウドで一元化することで、「ユーザーのコストを下げる」というようなことです。UI(ユーザーインターフェイス)を向上させると同時に、UX(ユーザーエクスペリエンス)も向上させていきたいと思っています。ユーザーに対して「BiNDを使えば仕事がもっと効率化できますよ」というところまでをデザインできればいいな、と。

開発陣は、BiNDによってユーザー側のワークスタイルのデザインまでを可能にし、UXを向上させたいと考えている。

四家 やろうと思えば、現行のBiNDでも可能ではあるのですが……ユーザーによって求めることは多種多様で、使うルートも違います。それに応じた簡略化や、逆に詳細な機能を選択可能にすることが必要になるかもしれません。また、ユーザーからも指摘があったのですが、BiNDはデザインを見ながら作るというよりも、いくつかの編集画面で作っていくので、今よりも直感的な操作方法を考慮する必要があるのかもしれません。

BiNDの編集画面。

 デザインには「装飾的デザイン」と「問題解決デザイン」があります。デザインを突き詰めていくと、問題解決がメインになっていきます。目的があるから何かを作る、という発想になっていきます。一方でホームページを作ることはゴールではないわけです。その先に何をするか、が重要なので、BiNDの機能を追求するとともに、ツールの周りへ思想を広げざるを得ないんだと思います。そして、ウェブも連携するところがとても多くなっていて、ホームページだけでは収まらないことが多くなっています。そういったポイントをカバーしながらBiNDを作り込んでいく必要があると思いますね。

四家 つまりやることはいっぱい、みたいな感じですね(笑)。

弓削 もはやネットはインフラのひとつになった、というくらい人々の生活に密着しています。それを視野に入れつつ、BiNDをどういう位置づけの製品にするのか、もう一度基本に立ち返っていきながら、BiNDを育てて行きたいな、と感じています。

四家 「スマートデバイス」もキーになると思っています。スマートデバイスで、編集だけでなくデザインまでをこなせるようになるといいな、と考えてはいます。BiNDは単純なCMSではなく、ウェブデザインソフトであるということを重要視した進化を考えていきたいですね。

 7年ずっとBiNDを支持してくれているユーザーも少なくない中、歴史を引き継ぎながら新しいモノにしていくというのはなかなか難しいところです。そこをクリアしつつ、スタンダードは誰が作るのか? ということを意識しながら開発に取り組んで行きたいと思っています。

── 本日はありがとうございました。

 「ウェブコンポーザー白書2014」のデータを元に実施された今回の座談会。開発陣はユーザーの回答結果や、寄せられた要望・意見をくみ取りながらも、その先を行くサービスを提供する姿勢が見えるのが印象的だった。特に、2014年に提供が開始されたBiNDクラウドは開発チームの意志や方針を即座に盛り込むことが可能なため、その意味でもこの座談会で見られた開発スタッフの前向きな意見によって、今後のBiNDクラウド、そしてBiNDの発展に期待できるといえるだろう。

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