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どれだけ知ってる? 見たことある?

マニア向け専門誌にも載らない空港用特殊車両をほぼ見てきた!

2014年08月17日 12時00分更新

文● 藤山 哲人

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フードローダー

 国内線だと飲み物ぐらいしか搭載しないので、機体の脇に1台が横付けされる程度のフードローダー。以前「見たぞ!食ったぞ! JALのキッチン、機内食工場」で紹介した機内食などを積み込む。

 機内食工場は、空港の敷地外にあるため空港用のナンバープレート(オレンジ)に加えて、一般道用のナンバーもつけているが特徴。なんで営業車なのに白ナンバー?と思いきや、特殊車両の8ナンバーをつけていた!

HINOの貨物専用大型車プロフィア。超メジャーなレンジャーよりも大型で、都市間輸送貨物などに使われる車両。ナンバーは特殊車両の8ナンバーを持つ

国際線だと何台ものフードローダーが横付けされるが、国内線だと1台でまかなえる。機体右前方に配置

だいたいの位置決めは、2人ペアで。機体に対して垂直に止めるのが難しそう

搭乗するときには閉まっている、搭乗ドアと反対側から積み込んでいた

位置決めしたらアウトリガで固定。タイヤの間にある機器は、エンジンを内蔵した冷凍ユニット。簡単に言うと、コンセントじゃなくてエンジン(軽油)で動く、三菱の巨大冷蔵庫ユニットだ

油圧ジャッキで荷台を持ち上げる。後ろのシャッターは荷積みのときに使うので、先入れ先出し(FIFO式)のバッファになっている

運転台上の貨物室のステップをせり出し、機体にフードカートを運び込む。屋根もせり出すので荷物が濡れることもない

給油車(ハイドラントディスペンサー)

 羽田空港にはハイドラントという給油パイプラインが装備されていて、駐機場に燃料バルブが来ている。給油車はバルブと飛行機の給油口をホースで接続し、ろ過と計量、圧力調節(ポンプは持たないので、水道の蛇口のような感じ)をしながら給油する。給油の早さは機種によって異なるが、最新のボーイング777だと1分間に3000リッター入るという。

製造元:日野、UD、いすゞ、三菱など
寸 法:全長8.4m、全幅2.9m、全高2.6m
車 重:7.8t
排気量:5123cc
最高速:130km/h

似たような車両だが微妙に違う。左がHINOのレンジャー、右が日産ディーゼル(現在ボルボ傘下のUDトラックス)のコンドル。給油会社も異なる

左の翼の下に配置される。主翼の下にもぐるので、急なハンドル操作なども絶対に禁止。赤い印のあるマンホールが給油バルブ

車両の脇にあるホースを地上の給油バルブに接続する

作業用ゴンドラを上げて機体にホースを接続。ホースはかなり重く慣れないと接続が難しいという

機種によって給油口やバルブの操作が違うのですべて覚えるのが大変とのこと。なお水道のように燃料が加圧されてバルブまで来ているのでポンプ機能は持たない

給水車(WT)

 あまり見かけないこの車両。飲料用の水を給水する車両だ。1回に3000リッターほど給水するが、機体の下に潜り込んで姿を見せないのであまり知られていない。

移動するときは運転台がニョキ!と上がって見晴らしよく運転できる

給水時には運転台が下がって、機体の下にもぐり込めるようになる

機体の給水口は後部にある。車両は左側から入り込む

給水工にホースをジョイントしている。車両にステンレス製タンクと油圧駆動ポンプを備えている

次のページに続く (よく見る平べったいバスや、自走式階段など

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