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どれだけ知ってる? 見たことある?

マニア向け専門誌にも載らない空港用特殊車両をほぼ見てきた!

2014年08月17日 12時00分更新

文● 藤山 哲人

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ラバトリーカー(LT)

 トイレをはじめとした汚水を機体から抜き、処理場まで運搬する車両。こちらも公道に出る場合があるらしく、公道用の8ナンバーも付いている。

製造元:犬塚製作所
寸 法:全長6.8m、全幅2.2m、全高2.2m
馬 力:210HP
車 重:4.4t
排気量:4899cc
最高速:30km/h

車高を低くするため平たいタンクを持っているという

ランプバス

 普通のバスより平たく見え、車高を低くしているように見えるが、実はたくさんの旅客(およそ100人)を運べるように幅が広くなっている。タイヤがえらく引っ込んでいることからも、2~3割幅広になっていることがわかる。

実は車高が低いのではなく、幅が広かったランプバス

トラッシュカー(TC)

 機内清掃をしたあとのゴミは、すべてトラッシュカーなるゴミ回収車に集められる。荷台の天井の扉が開くようになっていて、荷台はジャッキアップされ飛行機のドアから、ゴミを入れたビニール袋を投げ込めるようになっている。荷台がジャッキアップできるので、この車両にもアウトリガがついている。

製造元:犬塚製作所
寸 法:全長5.3m、全幅2.2m、全高2.7m
馬 力:150HP
車 重:5.5t
排気量:4985cc
最高速:30km/h

産廃回収車の天井に扉をつけたような感じ

パッセンジャーステップ(PT)

 国内大手航空会社を利用する場合は、ほとんどがボーディングブリッジから搭乗するので、あまり目にすることはない。しかし台風などの自然災害で遅れや欠航が出たり、夏休みの増便などで空港が混雑すると活躍する車両。ゲートが飛行機でいっぱいのときは、沖止めと呼ばれる駐機場で乗降するため、飛行機のドアまで登る階段になる。なお駐機場まではランプバスで移動する。

製造元:シンフォニアテクノロジー
寸 法:全長9.9m、全幅2.7m、全高6.3m
馬 力:180HP
車 重:13t
排気量:6925cc
最高速:25km/h

屋根付きから屋根のないものまでさまざまある

階段の高さは油圧ジャッキで収縮できる

ある程度まで飛行機に近づけたら、床を油圧で収縮させ隙間をなくす。機体の形に合わせて斜めにすることもできる

ブレーキクーリング・カー

 飛行機は着陸時ブレーキに負担がかかり(エンジンの逆噴射とブレーキを併用)高温になる。通常は旅客を乗せ変えて再び離陸するため、その間にブレーキが十分に冷める。しかし天候や運用などにより、ブレーキの自然冷却を待てない場合にブレーキクーリング・カーが出動。黄色いフタで飛行機のタイヤを挟み込み、空気を送り込むことで冷却効率をアップさせるのだ。

黄色のフタが全部で4枚あるので、タイヤ2セット(主翼の足1本分)を冷却できる

タイヤ・ブレーキ交換車

 この車両は1本200kgほどある飛行機のタイヤを運搬、ジャッキアップ、交換まで一人でできてしまう(この車両を使わない場合は、それぞれの道具と2人のエンジニアが必要)というタイヤ・ブレーキ交換車。後ろのレバーにタイヤを挟み込んで運搬、取り付けをする。

タイヤに異常がなければ出動しないので、滅多に見られない。出発ゲートや展望デッキからも見えないところに駐車していたので、超レア車両

航空局作業車

 空港施設を管理するための作業車。取材時は、ゴムパッキンの間から生えてきた雑草を抜いていた。

ゴミなどを回収するための作業車両

次のページに続く (外部電源や外部エアコンなど、意外なものが!

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