日本エイサー、第1四半期は微小ながら黒字転換
同社代表取締役社長のボブ・セン氏は「日本エイサーは昨年の赤字転落から、今年の第1四半期には全体の売り上げが約2500億円となり、微小ながら黒字転換した」と切り出した。製品内訳はノートPCが60%、デスクトップPCが17%程度だという。
同社は3つのポイントを重視して製品を展開している、とセン氏は言う。「1つは『Human』。製品をどう生かしていくかということを、人を中心に考えていくということ。2つ目が『Curious』。好奇心を持ち、決まった形だけでなく様々な方向から製品作りをするようにするということ。3つ目が『Progressive』で、これは常に進化を図っていくということ。今回紹介するChromebookも、これらのポイントをもって開発した製品となっている。海外では『Acer Chromebook C7』およびAcer Chromebook C720を販売しており、アメリカの今年3、4月のシェアは40%超えで第1位だった」とした。
同社プロダクトマネージメント部の西山隆康氏は、Chromebookの特徴を「普通のPCとして使えるが、とにかく早く、セキュリティーが非常に優れている」とコメント。「すでに海外展開し、早い段階でChromebookを扱っていたため、ノウハウは蓄積されている。今回の製品は相当いい出来になっていると思う」と自信を見せた。
実際の事例については、アメリカでは約10万台を導入しており、日本でもすでに10の教育機関へ導入済みだとした。発表会ではモデルケースとして、ICT教育に力を入れている東京都の広尾学園への導入事例が紹介された。昨年からトライアルを実施しており、同校の「医進・サイエンスコース」の1クラス全員(35台)および教員に支給した。
西山氏は、「導入の結果、『タブレットでは弱い文字入力や論文執筆などのクリエイティブな操作が可能になった』『生徒同士の情報共有や連帯が生まれ、教師との連絡も密になった』『管理コンソールによりキッティングや初期設定の一括変更も楽にでき、初期設定に割いていた人員やコストを削減できた』などの声をいただいた。プラットフォームに依存しないデバイスとして、今後も教育系の事例は増えていくだろう」とした。