この夏「Chromebook」が数社から法人と学校関係セグメントに先行発売されたが、あえて買うまでもないだろうということでシカトしてパスしていた。
しかし、11月13日に一般販売を開始するというニュースをウェブで知り、発売日にはデリバリーされるとのことなので早速ヨドバシ.comでポチってしまった。
昔から「軒先を貸して母屋を取られる」ということわざがある。“母屋”を取ったかどうかは今のところ判断が難しいが、少なくともChromebookはそれを新市場開拓のマーケティング戦略に活用した新商品だ。
別にGoogleに限らず、ITの世界は50年以上の昔からその世代交代、新旧交代の場面はいつも同じ様相だ。
“Windows商事”から独立したChromeの物語
かつて“DOS商店”は、より新しいルック・アンド・フィールで新規顧客を獲得したいという可愛い息子が起こした“Windows商事”に軒先を貸して商売やらせた。
多少時間はかかったが意外と人気を博した。その後、社会環境の変化で世の中は“なんでもネット社会”となり、同じ情報商売でもインターネットにアクセスするためのブラウザーという商品ばかりが人気の時代になった。
DOS商店とWindows商事のホールディング会社であったマイクロソフト本舗はWindows商事に独占的にInternet Exproler(IE)というネットアクセス専用の道具を毎回拡張させて売り続けた。
その市場がかなり美味しいと判断したGoogleが満を持して「Chrome」という新商品を送り込んできた。同じWindowsという軒先を借りてInternet Exprolerと商売敵であるChromeの戦いがはじまった
Chromeはそのパフォーマンスと、Chromeの元で動作するさまざまなアプリを続々と開発、出荷し、ごく普通の人がネットを活用して生活するにはほとんど不便を感じないくらいまでの環境を提供しだした。
ここまでくれば、軒先を借りて商売するより、Windows商事とのシガラミを断ち切って自分で戸建てを確保して、自分のやりたい商売をやりたくなってくるのが人情だ。
ChromeがWindows商事の軒先を借りて商売を初めて5年を経過したある日、かくして「Google Chrome OS」を家長とするChromebookが誕生した。
日本ではまずは法人向け販売が先行され、なぜか約4ヵ月のズレで個人市場にやっと投入されてきた。ChromebookはWindowsで動作するモバイルPCに似てるが少し違うという、大衆がともすれば勘違いしてしまいそうな雰囲気ががその理由なのかもしれない
IT系の商品は、ニッチでマニアックな市場がターゲットであれば、アーリーアダプターだけを対象に登場することも多いが、Chromebookは最終的には大衆向けのネットアプライアンス商品としたいコンセプトなので、世の中の平均的ITリテラシーの向上による適合時期を待って、個人向け販売をスタートさせたと考えてもおかしくはない。
本来ならGoogleやメーカーが販促活動として行なうべき認知度の向上や、Windowsを搭載したモバイルPCとの差異の認知を、ネット社会での自然発生に任せるために、まずは影響力の少ない法人市場からスタートした可能性は高いだろう。
(次ページに続く、「手元に届いた「Chromebook」 外観は普通のモバイルPC」)
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