日本マイクロソフトは、2014年7月9日、同社の品川本社19階にある社員食堂「One Microsoft Cafe」をリニューアル。その中で、「One Microsoft Cafe」のクラウド化が進められることになった。
社員食堂のクラウド化とは何か?
今回の同社が取り組んだのは、WindowsタブレットおよびMicrosoft Azureによる新発注システムの導入だ。
カード決済機能を備えたWindowsタブレットを使い
柔軟にレジを増減
これまでOne Microsoft Cafeでは、5台のレジを使用して注文に対応していたが、昼食時間帯には多くの社員が訪れるため、レジ前には長蛇の列ができることもしばしばあった。
そこで新たにカード決済機能を搭載した7台の10型タブレットを導入。列ができている場所にタブレットを持って行き、支払い処理をこれで行なうというものだ。
タブレットを使用することで、レジ作業がタッチ操作でできること、混雑時に柔軟にレジを増やすといった活用ができるなど、社員の注文オペレーションの簡素化につなげることができるという。
固定したレジではスープがかかってしまったりといった問題が発生したこともあったが、導入するタブレットは防水機能となっており、その点でも安定した運用ができるといえよう。
実は、7月に入って調布の拠点から250人規模で品川本社に社員が移動。これにより、One Microsoft Cafeにおける昼食時の混雑緩和は重要なテーマとなっていたところだった。
One Microsoft Cafeでは、通常のプレートメニューに加え、新たにDeli BoxおよびVege Boxと呼ぶお弁当を用意。これも混雑緩和を狙った施策だといえるが、同時にお弁当の購入もタブレット導入でスムーズになるといえよう。
Microsoft Azureで、販売状況をリアルタイム管理
さらに、Microsoft Azureによって、販売状況をリアルタイムで管理し、効率的な運営基盤の構築を行なうこともできるという。
「これまでは一定期間で販売状況を把握していたが、今後はデバイスとクラウドを活用することで、15分単位で販売状況をリアルタイムで管理できるようになる。さらに精度の高い分析が可能となり、社員のニーズの高いメニューの提供へとつなげることができる」(日本マイクロソフト管理本部リアルエステートアンドファシリティーズリアルエステートポートフォリオマネージャーの長坂将光氏)としている。
One Microsoft Cafeも、マイクロソフトが目指す「Cloud First, Mobile First」をまさに実践し始めたというわけだ。

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