調理場なみに巨大な
食器洗い~ストック~セッティング作業室
さて調理とともに平行して行われるのは、使い終わった食器の洗浄とストック、そして積み込み前の最終検査とセッティングだ。まず成田到着便から食事を終えたカート(CAさんが食事を取り出す車輪のついた箱)ごとJRCに届く。
使用済みのお皿や食べ残しなどは、手で仕分けられ食器洗い機に入る。またカートは写真のようなラインに吊り下げられ、これまた専用の巨大食器洗い機にかけられるのだ。
食器洗いにもノウハウがあって、家庭用のモノ(だいたい60~70度)より高温の90度のお湯を使い、水道水ではなく超軟水を使っているという。日本の水道は軟水だが、マグネシウムやカルシウムは乾くと水滴痕が付いてしまうので、これらをフィルターで除去して超軟水にしているというのだ。
さらに水滴痕が目立ってしまうグラスは、純水で洗うという。どうりでピカピカのわけだ。照明も他に比べると明るくしてあり、汚れの残っている食器を見分けやすくしているという。
さてナイフやフォークなどの通称カトラリーは、ワンセットにシュリンクされたものが機内で出てくる。中には塩、コショーのセットやナフキン、爪楊枝がセットになってるヤツも。筆者はてっきり自動化されているのかと思ったら、これ実は人手でシュリンクしていた!
機内で使われる食器やグラスに1点の曇りもないのは、積み込み前の検査で目視チェックしているから。銀食器の場合は数ミリ程度のヘアラインのような傷でアウト、ステンレスの場合は一部に黒ずみがあればアウトだ。ロットアウト品は再び磨き上げるという。またグラスも1個1個を明るいランプの下で目視チェックしていたのが印象的だった。
こうしてできあがったカトラリーや機内で使うバスケット、フキンや各種の容器類は便ごとにまとめられて専用カートに隙間なく並べられる。