先月から今月にかけて、AMDは「Radeon R9 290X」を筆頭にした新GPUシリーズを展開。特にフラッグシップ級の290/290Xは、実売5万円~7万円台という価格ながら、価格的に格上のGeForce GTX 780やTITANをしのぐ性能を見せた。
しかし今回のNVIDIAは対応が早い。AMDの初撃が効果的と見るや、素早くカウンターアタックを仕掛けてきた。それが今回テストする「GeForce GTX 780 Ti」(以下、GTX780Ti)だ。しかも価格は699ドルで、日本では8万5800円前後で流通する見込み。
13万円の激レアビデオカードGTX TITANはおろか、すでに発売済みのオーバークロック版GTX780よりも安くなるという価格設定だ(ただし10月29日の時点でGTX780は499ドル、GTX770は329ドルに値下げされている)。
今回はNVIDIAから「GeForce GTX 780 Ti」リファレンスカードをお借りしてベンチの準備をした。それでは早速スペックからチェックしていこう。
シェーダー数では
290XやGTX TITANを越えた
以下にGTX780Tiのスペックをまとめてみた。基本アーキテクチャはKeplerベースを継承しているため、GTX TITANを倒した290Xをさらに越えるためには、やれることは限られている。
| 各ビデオカードの比較表 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| GeForce GTX 780 Ti | GeForce GTX TITAN | GeForce GTX 780 | Radeon R9 290X | |||
| 製造プロセス | 28nm | 28nm | 28nm | 28nm | ||
| ストリーミング プロセッサ数 |
2880基 | 2688基 | 2304基 | 2816基 | ||
| コアクロック | 875MHz | 837MHz | 863MHz | 1GHz | ||
| ブーストクロック | 928MHz | 876MHz | 900MHz | - | ||
| メモリ転送レート(相当) | 7008MHz | 6008MHz | 6008MHz | 5000MHz | ||
| メモリータイプ | GDDR5 | GDDR5 | GDDR5 | GDDR5 | ||
| メモリーバス幅 | 384bit | 384bit | 384bit | 512bit | ||
| メモリー容量 | 3GB | 6GB | 3GB | 4GB | ||
| TDP | 250W | 250W | 250W | 290W | ||
| 外部電源 | 8ピン+6ピン | 8ピン+6ピン | 8ピン+6ピン | 8ピン+6ピン | ||
上の表からわかる通り、GTX780Tiの設計においてNVIDIAが採用した戦略はストリーミングプロセッサー(CUDAコア)の増量と動作クロックの向上。GPUの性能向上においてやるべきことをキッチリとおさえた製品といえるだろう。 Keplerアーキテクチャーの基本構造は192基のストリーミングプロセッサー(以下、SP)で構成されるSMXが最小単位となり、さらにそれを3つまとめて「GPC」としている。
GTX TITANではGPCは5基だが、うち1つはSMX2基(SMX14基=2633SP)という構成だったが、GTX780Tiでは5基のGPCすべてをSMX3基構成にしたもの。GTX780Tiのメモリーバス幅が384bitのままなのは、GTX TITANの基本設計を流用したから、と考えられる。あるいはあらかじめ確保しておいた“伸びしろ”を使っただけかもしれない。
また、搭載メモリーは容量をGTX TITANの半分である3GBとするかわりに、データレートを7GHz相当(実クロック1750MHz)に引き上げた。メモリー搭載量の減少は価格を抑えるためだと思われるが、このクラスのGPUを使うハードコアなゲーマーが3GBで満足できるか、というと微妙な感じがする。
最後にコアクロックだが、GTX TITANよりもベースクロックが高く、またブーストクロックの上昇量も向上した(クロックの動的制御には従来通り“GPU Boost 2.0”が使われている)。今回テストしたリファレンスカードでは、最高1019MHzまで上がったため、GTX780Tiも“冷却命”のGPUであるといえる。
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