最新パーツ性能チェック 第149回

3万円台GPUの新たな“王”「Radeon R9 280X」、その性能を見る

Radeon HD 7970 GHz Editionと
GeForce GTX 760とで比較

　それでは実際の性能を各種ベンチマークを通じてチェックすることにしよう。検証用システムの構成は以下の通りだ。

テスト環境
CPU	Intel「Core i5-4670K」（3.4GHz）
マザーボード	ASUSTeK「GRYPHON Z87」（Intel Z87）
メモリー	Crucial「BLT2K8G3D1608ET3LX0」（PC3-12800 DDR3L SDRAM 8GB×2）
ビデオカード	SAPPHIRE「SAPPHIRE VAPOR-X HD7970 GHZ EDITION 3G GDDR5 PCI-E DL-DVI-I+SL-DVI-D/HDMI/DP」（Radeon HD 7970 GHz Edition） GeForce GTX 760リファレンスカード
SSD	Intel SSD 335 SSDSC2CT240A4K5（240GB）
電源ユニット	オウルテック AU-850PRO（850W、80PLUS GOLD）
OS	Windows 8 Professional 64bit版
グラフィックドライバー	Catalyst 13.11 Beta V1 GeForce 326.80（beta）

　今回検証するR9 280Xカードはリファレンス品ではなく、コアクロックが1050MHzにオーバークロックされたMSI製「R9 280X GAMING 3G」だ。

MSI独自の高性能クーラー「Twin Frozr 4s」を搭載した「R9 280X GAMING 3G」。予想実売価格は4万5000円前後になりそうだ

補助電源が8ピン＋6ピンなのはHD7970 GEと同じ構成

映像出力はHDMIとDVIのほか、2系統のMini DisplayPortとなっていた

「R9 280X GAMING 3G」の情報をGPU-Zで確認。コアクロックが1050MHzにオーバークロックされていた

余談だが、R9 280Xは既存のCatalystドライバーでも普通に動作したが、旧ドライバーでは1枚差しにも関わらず、CrossFire-Xの設定用画面が出現した

radeon HD 7970 GHz Editionを
軽く超えてきた！

　それでは「3DMark」のスコア比較からはじめよう。テストは「Fire Strike」および「Fire Strike Extreme」を使用する。

3DMark FireStrike　(単位：score)　better→

　R9 280XがHD 7970GE相当であることはこの結果からも明らか。コアクロックはR9 280XもSAPPHIRE製HD 7970GEカードも同じ1050MHz（ただしこちらはブーストクロック）だが、スコアにここまで大差がついてる点を考えると、処理回りの最適化が若干進んでいると考えられる。

　次に少々古いが「Battlefield 3」でテストしてみたい。未発表のR9 290Xは「Battlefield 4」をバンドルしたパッケージが出る予定らしいが、かつての超重量級ゲームではR9 280Xはどの程度のパフォーマンスが出るのか楽しみだ。画質は「最高」、解像度は1920×1080ドットと2560×1440ドットの2通りに設定。キャンペーン4面開始時のシーケンス表示時のフレームレートを「Fraps」で測定している。

Battlefield 3 [最高画質/1920×1080ドット]　(単位：fps)　better→

Battlefield 3 [最高画質/2560×1440ドット]　(単位：fps)　better→

　こちらのテストでは負荷が飽和したのか、どちらの条件でもR9 280XとHD 7970GEはほぼ同レベルのフレームレートになっている。GTX760より大分性能が良いが、実際の価格を考えれば妥当な差といえよう。