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前田知洋の“タネも仕掛けもあるデザインハック” 第19回

絶妙な出会いを生む、「バディシステム」とは

2013年06月21日 09時00分更新

文● 前田知洋

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理想の人脈をつくる「バディシステム」

 「バディシステム」とは、ロック・クライミングやスキューバ・ダイビングなどで命を預けるパートナーのことです。1つの行動を共にして、語り合い、相手を信用し、ときには命綱をあずけます。

 つい、僕らはオンラインだけで友情を育んだり、ライブ音楽をダウンロードで仲間と楽しめばいい、なんて思いがち。しかし、実際に経験しないとわからないこと、行動を共有しないとわからないこと、そんなアナログな時を共に過ごす時間こそが、ときには強固な人間関係を築く鍵かもしれません。相手のオフィシャルな肩書きとプライベートな人柄を半分ずつ知ること。きっと古い世代では、それがゴルフだったりするのかもしれませんが、新しい時代では、音楽やキャンプを軸にしたバディな関係もおススメです。

「バディシステム」成功のルール

ルール1 相手に誠実であること
オフレコの話を共有できるかどうか、自分の命綱であるロープを託せるかどうか。キャリアや、それぞれのジャンルで活躍していることが、初対面での信用の一部にもなります。

ルール2 未知の経験や感動を共有する
サプライズはマジシャンだけのものではありません。アナログな驚きや非日常を共有することで、第一印象ではわからなかった、その人の魅力を発見することもあります。もちろん「こんなヒドイ人とは思わなかった」と驚くこともありますが、嫌われるなら命綱を預ける前に…(笑)。

ルール3 独自の役割をもっていること
「説明が短くてすむ」コンセンサスを共有していること。探検隊のように、それぞれの役割をこなしたり、アクシデントに機転を利かすなど、ドラクエのパーティのようなチームが理想なのは昔からの黄金律です。

ルール4 変なバディと組まないこと、混ぜないこと(笑)
アクシデントへの機転をきかせるスタッフや、魅力的な参加者を選んでくれて、綿密な計画を立ててくれた「echo camp」主催者のNさんに、ただ、ただ、感謝なのです。

前田知洋(まえだ ともひろ)

 東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。

 著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。現在、ビジスパからメルマガ「Magical Marketing - ソシアルスキル養成講座 -」を配信中。

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