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マイクロソフト・トゥディ 第41回

「Azure」の勝算—3年目に突入し、いよいよIaaSに切り込む

2013年04月18日 11時00分更新

文● 大河原克行

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国内45社のパートナー企業が対応を表明

 また、IaaSの展開とともに、パートナー戦略も加速することになる。

 国内では45社のパートナー企業がWindows Azure仮想マシンおよび仮想ネットワークへの対応を表明。さらにWindows Azure上でシステムインテグレーションを提供するAzure Circleパートナーには23社が参加。「協業施策を展開し、パートナーのWindows Azure事業のドライブを支援していく」(吉川ディレクター)とする。

 加治佐氏は、「2013年7月から始まる新年度において、IaaSビジネスは重要なものになる。IaaS市場において、Windows Azureの認知度を高めるとともに、この分野への投資を積極化していきたい」と語る。

日本へのデータセンター設置は?

 ところで、Windows Azureの展開において気になるのが、日本へのデータセンターの設置だ。

 PaaSでは、富士通のデータセンターを活用して、日本での展開も進められているが、現時点では、IaaSに関しては富士通のデータセンターを通じての提供は明らかにされていない。

 だが、今回のIaaS展開に開始にあわせても、日本でのデータセンターの設置は明らかにはされなかった。

 「Windows Azureのビジネスを世界規模で捉えても、日本のビジネス規模は無視できないものになっている。日本にマイクロソフト直営のデータセンターがないにも関わらず、無視できないほどのビジネス規模があるため、現状のままでもビジネスができると考えている」と、吉川ディレクターは語る。

 しかし、続けてこうも語る。

 「一方で、日本の多くのユーザーから、日本にデータセンターを設置してほしいという声があるのも事実。世界規模で捉えて、ユーザーニーズ、税金、法律などの要因も考慮し、最適な場所に展開していくことになる」

 これまでにも日本が求めるセキュリティレベルへの進化や、日本の企業にあわせた請求形態への変更など、日本のユーザーに対する体制作りにも取り組んできた。

 PaaSからIaaSへと展開を広げたことで、より日本のユーザーに対応したWindows Azure事業への展開において、日本へのデータセンター設置はこれからも重要な検討テーマであり続けることは変わらないといえよう。


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