完成された使い心地の「タブレットモード」
「タブレットモード」での使い心地も上々だ。静電式の5点マルチタッチだというが、他社の10点マルチタッチに比べても遜色のない反応だと感じた。IPS液晶を採用しているため、視野角も広く、発色も良好。可動部のスムースさも手伝って、ごく自然にタブレットへの移行・タブレットとしての利用ができることだろう。
Yogaのタブレットモードは背面が剥き出しのキーボードになってしまう点が難点だったが、本機はその部分が解消されていると言える。躊躇なく机に置けるというのは日常利用での大きな利点になるはずだ。ディスプレーにはゴリラガラスを採用。堅牢製も抜かりなく確保している。
あらゆる場面で使えそうな「スタンドモード」
机、あるいは膝の上に載せて使える……とレノボが提案しているのが「スタンドモード」だ。開く角度を小さくして姿勢を正して使うも良し、大きく開いて椅子にもたれて使うも良し、ベッドに寝転んでも手で支える必要が省けて勝手の良さそうな万能モード。
また、対面に座っている人にディスプレーを見せる際にもこのモードは重宝するだろう。向きを変えて相手に見せ、向きを戻して操作して、また向きを変えて……ThinkPad Twistならば、そんな面倒はない。見せたい画面を開き、くるりとディスプレーを回転させるだけで良いのだ。
置く場所を選ばない「テントモード」
「テントモード」にすれば、机に置いた状態でWindows 8のタッチ操作が可能だ。正直なところを言うと、「スタンドモードと利用シーンがかぶる感じがするなあ」と思った。しかし、よく考えてみれば全く違うことに気付く。設置面の幅を自由に変更できるということは、自立さえすればどれだけ狭いところでも置けるということ。
プレゼンテーション用としてアナウンスされているこの形体だが、筆者は「新幹線モード」あるいは「省スペースモード」とでも呼びたい。ノートPCを置いてしまえばもう何も置けなくなってしまう、あの新幹線の小さな机の上で使うのに最適だ。このモードを利用すれば周辺機器や本、飲み物などを置く余裕も生まれるはず。
触れば分かる魅力
触ってみなければ魅力に気付けない製品というものは沢山あると思う。このThinkPad Twistは取り分けてそういう製品だ。触っている内に「こういう使い方も良いな」「こんな風にも使えるかな」と次々に利用法が思い付くのだ。
また、特殊な機構を設けているのに、キワモノ感が全く感じられなかったのも印象深い。ThinkPad Twistとして第一世代目の製品なのに、既に熟成されたような使い心地が本機にはあった。この点はレノボならではと言えるのかもしれない。
本機ThinkPad Twistは公式通販「レノボ・ショッピング」からのみ購入可能だ。ぜひ造りの良さを体感してみて頂きたい。