レノボが今年2月に国内での販売を開始した「ThinkPad Twist」。ディスプレーが180度回転し、シーンに応じた変形が可能な12.5型のUltrabookだ。元々は国内販売予定のなかった製品だが、需要の高まりに応じて販売に踏み切ったという。
海外では「ThinkPad Edge Twist」として「ThinkPad Edge」シリーズに位置づけられていたが、国内販売に当たってEdgeの名は外された。
同社から出ている「IdeaPad Yoga」も、機構は異なるものの本機と同じく使用シーンに応じて変形できるノートPCだが、こちらは「ThinkPad」の名を冠している。すなわち、ビジネス利用を想定したノートPCなのだ。
これまでのThinkPadとはひと味違う外観
本機に採用された「モカ・ブラック」なるカラーは、角度や照明の具合によって、ダークブラウンや暗い紫色にも見える。最近でこそオリジナリティのあるカラーリングを採用するPCは多いが、PCにおいて、ブラック、グレー、シルバーの占める割合はまだまだ大きい。
このモカ・ブラックは、堅過ぎず、砕け過ぎていない、珍しいカラーリングだ。ディスプレーを縁取るシルバーのパーツと相まって、これまでのThinkPadのイメージを踏襲しつつも、少し趣の違ったデザインとなっている。
早速電源を入れてみると、天板およびパームレストにあるThink Padロゴの「i」の点が光ることに気付く。これはThinkPad Edgeにも採用されているギミック。光るからなんだ、と言われればそれまでだが、個人的には好きな仕様である。毎日使うものだからこそ、こういった「ちょっとした遊び心」は嬉しい。
ThinkPad「らしくない」部分が随所に感じられるTwistだが、キーボードを叩いてみれば「ああ、やはりThinkPadだ」と思わされる。広いキーピッチに確実な打鍵感は健在。長年のThinkPadファンも納得するはずだ。もちろん、シリーズのシンボルとも言えるトラックポイントも搭載している。
小さくも頼もしいヒンジ
ディスプレーとキーボードの隙間は「これ以上近付けると干渉してしまう」一歩手前で、見た目に不安定な感じはまったくないのだが、互いをつなぐ「ヒンジ兼軸」部分が小さく、第一印象としては「これで大丈夫なのか?」であった。
しかし実際に回してみて、「これなら大丈夫だ」と思った。スムースながらも「遊び」がなく、非常に安定感のある回し心地(?)だ。不意に回転してしまわない程度の堅さがあり、力まなくても回せる程度の軽さも同時に持っている。