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包括的なフラッシュ戦略や新製品の開発を発表

ネットアップ、オールフラッシュアレイ「EF540」発表

2013年02月20日 08時00分更新

文● 渡邊利和

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2月19日、米ネットアップはカリフォルニア州サニーベールの本社において包括的なフラッシュ戦略に関する説明会を開催した。併せて、パフォーマンス指向のフラッシュストレージの新製品としてEF540の発表も行なった。

ハイブリッド指向を軸に

 同社のフラッシュに関する取り組みの概要紹介を行なった、同社の米ネットアップ プロダクトオペレーションズ エクゼクティブ バイスプレジデント マニシュ・ゴール氏は、ストレージメディアの特徴をキャパシティ(容量)とパフォーマンスの2つの軸で整理。従来のHDDは容量面で有利、フラッシュはパフォーマンスに優れるが容量を増やすとコストがかさむ、と位置づけた上で、両者の利点を組み合わせる「ハイブリッド・システム」が基本となるとした。

米ネットアップ プロダクトオペレーションズ エクゼクティブ バイスプレジデントマニシュ・ゴール氏

 これまでも同社ではフラッシュをキャッシュやアクセラレーターとして活用する形の取り組みを行なってきているが、改めてこのアプローチの有用性を強調した形だ。その上で同氏は、同社のストレージOSであるData ONTAPが強みとする共有型インフラについてはハイブリッド型のフラッシュ活用が今後も有効だが、専用ストレージシステムを要求するようなパフォーマンス指向のワークロードに対応するためには“All-Flash Array”も必要だとし、新製品として「EF540」の発売を発表した。

容量とパフォーマンスのバランスによって、HDD、HDD+フラッシュのハイブリッド、All-Flash Arrayの棲み分けが行なわれる

Goel氏プレゼン。フラッシュの性能に加えて、従来のエンタープライズストレージで実現されていた機能性を組み合わせることがEF540のコンセプト

製品ラインごとのフラッシュの適用方針として、Data ONTAP系の共有インフラでは主にフラッシュをキャッシュやアクセラレーターとして活用するハイブリッド指向、専用インフラとなるE-SeriesではAll-Flash Arrayによるパフォーマンス指向という棲み分けが基本となる

 EF540は、元々パフォーマンス指向の製品ラインとして位置づけられているE-Seriesの新製品となる。30万IOPS以上というアクセスパフォーマンスとミリ秒以下のレイテンシを両立する。

 また、同社ではフラッシュに最適化された新アーキテクチャに基づく新製品として「FlashRay」の開発を進めていることも明らかにされた。FlashRayは、2013年半ば頃にβテストが開始され、一般販売は2014年の早い時期とされている。

 同社のCEOのトム・ジョージェンズ氏は、Clusterd Data ONTAPによる共有型インフラと、E-Seriesによる占有型インフラの両方に対してフラッシュ技術に基づくアドバンテージを提供していくとした。

米ネットアップ CEO トム・ジョージェンズ氏

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