「Windows 8」の発売日が2012年10月26日に決定した。
先頃来日したWindows 8開発チームの一員、Microsoft Partner Group Program Manager Windows-Reliablity,Security&Privacyのジェイソン・ガームス(Jason Garms)氏は、「発売時期が発表されたことで、開発チームは非常にエキサイティングしている。今後、ハードメーカーから素晴らしい端末が登場するのが楽しみで、ワクワクしている」と今の状況を表現する。
実際に、ガームス氏にWindows 8のデモストレーションを見せてもらったが、当初予定の1時間を、30分も上回る熱の入った内容となった。まさに、エキサイティングしているという言葉を地でいくようなデモストレーションだった。
このデモストレーションで強調していたのは、動作のスムーズさと、直感的な操作性の高さ、そして、複数のアプリケーションを立ち上げていても、使用していないアプケーションはサスペンド状態となり、CPUへの負荷がなくなるといった機能だ(関連記事)。
呼び出したいときにすぐにアプリケーションを呼び出すことができ、使用していないときには負荷をかけないという機能を指して、「Windows 8は複数のアプリケーションを同時に立ち上げているという発想がなくなる」と表現するが、それはまさに的を射ているともいえよう。
ネットワークへの常時接続
マイクロソフトによると、Windows 8では以下4つの観点に注目し、2009年から開発が開始された。
そのひとつ目は、常時接続である。
「従来のWindowsでは、通信はオプション機能であり、限定的でときどきしか使わないという想定の下にデザインされた。しかし現在では、ユーザーがPCで行おうとする操作のほとんどが、インターネットに接続することを前提とし、公共の場でも同様となっている。通信は特殊な環境ではなく、常識になっている」とする。
ユーザー中心のアクティビティ
2つ目は、ユーザーを中心としたアクティビティへの変化だ。
マイクロソフトでは、これまでのWindowsユーザーインターフェースは、ファイル中心のものであったと位置づけ、「文書作成や創作のような『伝統的』なPCの使い方に加え、読むことや交流することに費やされる時間が増え、知り合いの近況、写真、考えを追いかけたり、短いメッセージを頻繁にやり取りしたりすることが多くなっている」とする。
こうしたアクティビティの大部分はウェブブラウザー内で行なわれており、それがユーザー中心のアクティビティが求められている理由だとする。

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