冬モデルでの新規参入が見込まれたNTTドコモに続いて、これまで「Windows Phone」を国内で唯一投入していたauが、今年の冬モデルでは「Windows Phone 8」搭載マートフォンの発売を見送る方針を明らかにした。10月17日のことだ。
NTTドコモの加藤薫社長は、「いくつかの事情がある」とした上で、「採用をあきらめたわけではない。今後も検討を続け、できるだけ早く投入したい」と語る。
一方のauの田中孝司社長は、「この秋冬モデルの段階で、Windows Phone 8をポートフォリオの中に入れるのは困難になった。auは、お客様の“ウォンツ”に応えることを基本にしている。もう少し時間がほしい」とした。
「Windows 8」「Windows Phone 8」と
短期間で新世代へ移行
そして10月29日(米国時間)、Windows Phone 8が全世界で正式にリリースされた。10月26日発売の「Windows 8」が注目を集める中、親和性が高いWindows Phone 8を打ち出すことで、スマートフォン市場で一気に巻き返しを図るという狙いがあったとみられる。
アップルは、9月発売の「iPhone 5」、10月23日(米国時間)発表の「iPad mini」「iPad Reninaディスプレイモデル」と矢継ぎ早に製品を展開しているが、実はマイクロソフトはそれ以上に短い期間で、重要なプロダクトをリリースしている。これだけの期間で、PCとタブレット、さらにスマートフォンと、新たな世代へと進化させてみせるマイクロソフトのマーケティング戦略はさすがである。
しかし日本においては、NTTドコモとauが今回の発売を見送ったことで、Windows Phone 8の国内投入は残念ながら見送られることになってしまった。盛り上がりを期待されるWindows 8と連携したマーケティングは不可能になった。
Windows 8では、過去最大規模の広告費用を投下するとしているだけに、関連付けた展開ができないのは残念だといえる。
選択肢の増加に加え、
企業ユーザーに期待されていた「Windows Phone 8」
NTTドコモでは、昨年の段階で、当時の山田隆持社長(現取締役相談役)が2012年夏以降での採用に言及していた。NTTドコモユーザーの間からは、Androidに限定されている同社のスマートフォンに選択の幅が広がること、企業におけるWindowsとの連携、セキュリティー面強化などが期待できるとして、その動きが注目されていた。
NTTドコモの加藤薫社長も、Windows Phone 8に対する法人ユーザーの期待感が高まっていることは認めている。
一方auでは、昨年8月発売の「Windows Phone IS12T」によって、国内で唯一Windows Phoneを展開。1機種だけの展開だったことも影響し、販売には苦戦していたようだが、やはり企業ユーザーなどからの反応がよく、今後のラインナップ強化が期待されていた。

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