ノキアブースにはWindows Phone 7.5搭載の最新端末や4100万画素カメラの「Nokia 808 PureView」のサンプル機が多数用意されていたので、じっくりと触ることができた。
まずはWindows Phone 7.5端末から。今回リリースされたのは「Lumia 610」と「Lumia 900」の3G版。Lumia 900についてはすでにアメリカ向けのLTE版が発表されていたが、ヨーロッパ向けでは初登場となった。同社のWindows Phone 7.5端末は「Lumia 800」と「Lumia 710」がすでに発売されているので、エントリーモデルと最上位モデルが追加されたと考えていい。
ローエンドクラスの新Windows 7.5端末「Lumia 610」
スペックこそ低いが、使い潰せそうな感じの1台
そのLumia 610は価格が189ユーロと、海外ではローエンドクラスの製品にあたる。搭載メモリーは256MB。256MBというのは最近Windows Phone 7に新しく追加された仕様で(従来は512MB)、CPUもシングルコアの「Snapdragon MSM7227A」(800MHz)と正直高性能ではない。
ただ、Windows Phone 7の特長とも言えるヌルヌルした動きはこのスペックでも十分体験できるという印象を受ける。アドレス帳とSNSとの連携、Xbox Liveでのゲームなど、本機がメインターゲットとしている10~20代のユーザーには魅力的に映るはずだ。ちなみにメニューの日本語化と日本語入力は展示機では設定を変更するだけで可能だった。日本語入力自体もこれまでの端末同様に違和感なくスムーズだった。
ディスプレーは3.7型液晶で、画面解像度は480×800ドット。内部ストレージは8GB(Windows Phone 7.5端末はmicroSDカードなどによるストレージの追加は非対応)。「Nokia Drive」や「Nokia Drive」といった独自アプリも用意される。
カラバリはwhite、cyan、magenta、blackで、サイドの金属がアクセントになっているのも加えて、いずれもポップな印象だ。丸み2の入っているのも持ちやすい。ただ全体的にはプラスティック感が強く、安っぽさは否めない。その分、ラフに使っても許されるような緩さも一方では感じるので、ターゲット層には逆に好感を持って受け入れられるかもしれない。
最上位ながらハイエンド端末というには
スペック的にはやや微妙? 「Lumia 900」
一方のLumia 900は、価格が480ユーロとハイエンドに近いクラスなので、もう少し高スペック。ディスプレーは4.3型の有機ELで画面解像度は480×800ドット。バッテリーも1830mAhと大型だ。CPUはシングルコアながら1.4GHz動作の「Snapdragon APQ8055」を用いる。
Lumia 610を触ったあとだと、“板”という印象を受けるが、11.5mmとスゴく薄いわけではなく、160gと重量的にも重めで、側面のラウンドフォルムも含めて、最新のスマホに多く見られるソリッドな印象はあまり受けない。white、cyan、blackの3色でblackの背面はマット塗装。
Lumia 610 |
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ディスプレー | 3.7型液晶 | 4.3型有機EL |
画面解像度 | 480×800ドット | 480×800ドット |
サイズ | 62.18×119.24×11.95mm | 68.5×127.8×11.5mm |
重量 | 131.5g | 160g |
CPU | Snapdragon S1 800MHz | Snapdragon QPQ8055 1.4GHz |
OS | Windows Phone 7.5 | |
カメラ画素数 | 500万画素 | リア:800万画素/イン:100万画素 |
バッテリー容量 | 1300mAh | 1830mAh |

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