このページの本文へ

最新パーツ性能チェック 第121回

Radeon HD 7770/7750はミドルレンジの新定番になるか?

2012年02月15日 14時01分更新

文● 池座 優里

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

3DMark 11 Version 1.0.3

 まずDirectX 11の定番ベンチマークソフト「3DMark 11 Version 1.0.3」で、性能を確認していく。

3DMark 11 ALL Entry設定

3DMark 11 ALL Entry設定(単位:score) better→

3DMark 11 ALL Performance設定

3DMark 11 ALL Performance設定(単位:score) better→

 Radeon HD 7770は前モデルRadeon HD 6770との比較でEntry、Performanceとも約23%高いスコアを記録した。一方、Radeon HD 7750はRadeon HD 6770と比較するとEntryで約2%、Performanceでは約5%低く、あと一歩及ばない結果となった。
 GeForce GTX 550 Tiとの比較では、Entryで約3%高いものの、Performanceでは同等となっており、高負荷でややスコアが低下しやすい傾向が見て取れる。

3DMark Vantage Build 1.1.0

 次にDirectX 10の性能を確認するために、「3D Mark Vantage 1.1.0」のスコアを確認していこう。

3DMark Vantage Entry設定

3DMark Vantage Entry設定(単位:score) better→

3DMark Vantage Performance設定

3DMark Vantage Performance設定(単位:score) better→

 Radeon HD 7770は、次点となるRadeon HD 6770との比較でもPerformanceで27%、Entryで約14%高いスコアを計測しており、今回チェックした4枚の中では頭ひとつ抜きん出た性能となっている。
 Radeon HD 7750は、EntryではRadeon HD 6770を上回っているものの、Performanceでは逆転されており、負荷が上がるにつれ性能が低下する傾向は「3D Mark11 Version 1.0.3」と同様だ。ただし、GeForce GTX 550 Tiに対しては、Entry、Performanceいずれも優位を保っており、健闘しているといっていいだろう。

DiRT 3ベンチマーク

 3DMark系のスコアを確認したところで、ここからは実際のゲームに即したベンチマークを使ってチェックしていこう。まずは「DiRT 3ベンチマーク」だ。解像度は1920×1200ドットと1280×720ドットの2パターンにて行ない、それ以外の設定は初期設定のままで測定している。

DiRT 3 Benchmark

DiRT 3 Benchmark(単位:fps) better→

 Radeon HD 7770は本ベンチマークでもトップを死守しており、次点のGeForce GTX 550 Tiとの比較では、1280×720ドットで約6%、1920×1200ドットで約20%。Radeon HD 6770との比較では1280×720ドットで約19%、1920×1200ドットで約22%高いスコアを計測した。特に負荷のかかる高解像度でも、フレームレートが落ちにくく粘る印象だ。
 一方、Radeon HD 7750はスコアが伸びず、GeForce GTX 550 Tiはおろか、Radeon HD 6770も下回り、今回チェックした中で最低だった。とはいえ、1920×1200ドットでも60fpsは超えており、このクラスのゲームであれば高解像度にも十分対応できる実力は備えている。

LostPlanet 2 ベンチマーク

 次に同じくDirectX 11世代のゲームタイトルとして「LostPlanet2 ベンチマーク」の結果を確認していこう。こちらも解像度は1920×1200ドットと1280×720ドットの2パターンにて行ない、それ以外の設定は初期設定のままで測定を行なっている。

LostPlanet 2 Benchmark

LostPlanet 2 Benchmark(単位:fps) better→

 Radeon HD 7770はここでも圧倒的な強さを見せており、次点のGeForce GTX 550 Tiとの比較でも1280×720ドットで約28%、1920×1200ドットで約26%上回った。特に1920×1200ドットの高解像度でも30fpsを超えており、設定次第で十分高解像度で楽しめる性能となっているのは注目に値する。
 「DiRT 3 ベンチマーク」では最下位に沈んだRadeon HD 7750も健闘しており、Radeon HD 6770に対しては両解像度とも優勢。GeForce GTX 550 Tiとの比較でもほぼ同等の性能を発揮している。

BIOHAZARD 5 ベンチマーク

 最後にDirectX 10世代のゲームタイトルとして、「BIOHAZARD 5 ベンチマーク」の結果も確認しておこう。これまで同様、計測は1920×1080ドットと1280×720ドットの2パターンで行い、それ以外の設定は初期設定のままとした。

BIOHAZARD 5 Benchmark

BIOHAZARD 5 Benchmark(単位:fps) better→

 Radeon HD 7770は、解像度に関係なく次点のビデオカードより約20%高いスコアを計測。ここまでのベンチマークの結果を見る限り、既存のミドルレンジを大幅に上回る性能を実現しているといっていいだろう。
 Radeon HD 7750は1280×720ドットではRadeon HD 6770以上、GeForce GTX 550 Ti未満、1920×1080ドットではGeForce GTX 550 Ti以上、Radeon HD 6770未満となっており、やや得手不得手はあるもののほぼ同等の性能といって差し支えないだろう。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中