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編集部が選ぶ2011年度上半期“鉄板PCパーツ” 第1回

失敗しない最強自作PCパーツ選び【基幹パーツ編】

2011年09月26日 12時00分更新

文● 山県

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編集部のオススメパーツ
マザーボード(Intel編)

 Intel系マザーボード最大のトピックとなったのは、もちろん「Intel Z68 Express」チップセット(以下、Z68)の登場だ。2011年5月11日の発売以降、9月末の現在まで実に多くの製品がメーカー各社から発売となっている。
 それまでSandy Bridge対応のチップセットの代表格だったP67/H67の新製品もないわけではないが、よほど用途を絞った使い方をするのでなければ、素直にSRT(SSD領域の一部をHDDのキャッシュとして運用する機能で、Intel Smart Response Technlogyの略)などの独自機能が充実しているZ68搭載マザーを選択するのをオススメする。

パーツショップスタッフから一言

只今絶好調のZ68搭載マザーの売れ筋モデルはASUSTeKの「P8Z68-V」(約1万8000円)です。上位モデル「P8Z68-V PRO」から、一部機能を省略した製品ですがSATA3.0やUSB3.0もしっかりサポート。DVI-D/HDMI/D-subの各出力も備えコストパフォーマンスも高い製品となります。(ドスパラ パーツ館PCコンシェルジュの早川さん)

P8Z68-V(実売価格約1万8000円)

 数あるZ68搭載マザーボードからオススメを選ぶのはかなり困難な作業なわけだが、ここはまず、ドスパラ パーツ館PCコンシェルジュの早川さんもオススメに挙げたP8Z68-Vを取り上げたい。人気メーカーのミドルレンジモデルということでほとんどのショップで取り扱いもあり、価格も手頃。なにより充実のスペックは、メーカーがASUSTeKという点を考慮しても高くはない。SLIのサポートやLANにIntelチップを採用するなど、要点を抑えた仕上がりとなっているところもポイントだ。

売れ筋となるとこの価格帯に落ち着く。これ以上のオンボードインターフェイスは正直オーバースペックと考えるユーザーも多く、数あるZ68マザーの中でも人気の製品となっている

Z68 Extreme4 Gen3(実売価格約2万円)

 次世代インターフェイスのPCI Express 3.0をサポートするという、ASRock製のZ68チップセット搭載マザーボード「Z68 Extreme4 Gen3」が気になるのは筆者だけではないはずだ。特徴は言うまでもなくGen3.0に尽きる。「Ivy Bridge搭載時に対応」と、まったくもって未来のお話なのは重々承知ながら、自作ユーザーの心をくすぐるキーワードが散りばめられた同マザーはかくも魅力的なのである。また、同社製のZ68マザーのラインナップは非常に多いが、Extreme4ともなると比較的ハイエンド寄りの製品となる。スペック的にも申し分ない作りだ。

PCI Express 3.0をサポートするマザーとしては初の製品となったZ68 Extreme4 Gen3。現在では複数メーカーからGen3.0対応モデルがリリースされている

Z68ITX-B-E(実売価格約2万4000円)

 Z68チップセット採用で初のMini-ITXフォームファクターとなる記念モデルがZOTAC製「Z68ITX-B-E」だ。低めのTDPをもつSandy Bridgeと組み合わせて、強力な小型PCを作るというユーザーにとっては最有力の製品となる。さらに同モデルならではの特徴としてオンボードVGA機能として「GeForce GT 430」(ビデオメモリ1GB)を搭載する点が挙げられる。I/O部にはHDMI/DVI-Iのほか、GT 430側のグラフィック出力機能としてDisplayPort/DVI-Iを装備。これらを利用した4画面出力も可能となるのだ。

夢は広がるZ68チップセット採用で初のMini-ITXフォームファクタとなったZOTAC製「Z68ITX-B-E」。別途「GeForce GT 430」を搭載する特殊仕様ながら、4画面出力も可能なビデオ周りの機能は熱い

編集部のオススメパーツ
マザーボード(AMD編)

 8コアCPUである「AMD FX」シリーズの遅れは、そのまま対応マザーボードにも影響している。対応チップセットとして登場した「AMD 9」シリーズ(「AMD 990FX」「AMD 990X」「AMD 970」)搭載モデルだが、現在は8コアCPUがないため既存のSocket AM3対応モデルを搭載して使うしかない状況。黒いソケットことSocket AM3+をもつ製品も少なくないだけに、まずはマザーボードを購入してAMD FXシリーズの登場を待つしかなさそうだ。

今や黒いソケットでお馴染みのSocket AM3+。「AMD 9」シリーズのマザーのほとんどが同ソケットを搭載し、AMD FXシリーズへの対応をうたう

 対照的にデスクトップ版Fusion APU「AMD A」シリーズ対応のマザーボードは充実している。各社とも精力的にラインナップを増加中で、今後65W版の4コアモデルなどが発売されれば、一層人気となりそうな気配である。

パーツショップスタッフから一言

Socket FM1対応マザー初のMini-ITXモデルとなるASRock製の「A75M-ITX」が人気です。A8-3850も一時売り切れるなど、ようやく勢いが出てきた感じでしょうか。あとは8コアのAMD FXシリーズに期待しながら待ちですね。(TSUKUMO eX.スタッフSさん)

Crosshair V Formula(実売価格約2万5000円)

 チップセットにAMD 990FX+SB950を採用するSocket AM3+対応のマザーボード「Crosshair V Formula」。ASUSTeKのゲーマー向けブランド「ROG」シリーズに属する製品である。普通に考えれば、Phenomシリーズを使うためにAMD 990FXマザーを選択するというのは考えにくい。とりあえず購入しておき、近日発売するであろうAMD FXシリーズの登場に備えるというのが正しい選択だ。今回のオススメポイントもまさにその1点。AMD FXシリーズ用にオススメのハイエンドマザーとなる。なお、新たにNVIDIA SLI(CrossFire-Xはもちろんだが)をサポートをした点もゲーマーには嬉しいトピックだろう。

どうせならハイエンドということでASUSTeKの「Crosshair V Formula」。AMD FXシリーズを載せるには文句なしのマザーボードとなる

GA-A75M-UD2H(実売価格約1万2000円)

 ここからはFusion APU「AMD A」シリーズ対応のマザーボードを2製品紹介したい。まず1枚目はGIGABYTEのGA-A75M-UD2Hだ。AMD Aシリーズ対応のマザーボードについて積極的な展開を見せる同社の中にあって、1番人気となるのが同モデルである。micro ATXフォームファクターの上位モデルでバランスの取れたインターフェイス類。I/O部のグラフィックス出力にはDisplayPort/HDMI/DualLink-DVI-D/D-subの4系統を備える。AMD Aシリーズ対応マザーとして編集部オススメの1枚だ。

A75搭載マザーとしてはバランスの取れた1枚となるGIGABYTEのGA-A75M-UD2H。CrossFire Xもサポートするなど拡張性もそれなにり確保されている

A75M-ITX(実売価格約8500円)

 「AMD A75」チップセットを搭載したSocket FM1対応マザーボードとしては初のMini-ITXフォームファクターとなるASRock製の「A75M-ITX」。強力なグラフィックス能力を有するAMD Aシリーズだけに、小型筺体に収まるMini-ITXタイプを心待ちにしていたユーザーも多かったはずだ。それだけに売れ行きも好調。A75はチップセット標準でSATA3.0×4、USB3.0×4などをサポートするだけに、小型でもハイエンドのモデルが容易に実現可能となる。AMD Aシリーズとセットで購入したい製品だ。

A75待望のMini-ITXフォームファクターとなるASRockの「A75M-ITX」。未発売の65W版4コアモデルと組み合わせて、などと考えているユーザーも多いはずだ

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