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最新無線LANで爆速ワイヤレス人生を満喫 第1回

進化した無線LANの最新のトレンドに注目セヨ

2011年09月20日 12時00分更新

文● 池田圭一

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休みなしに働く通信インフラだからこその
省エネ・エコ機能

 今年は諸般の理由から節電・省エネの必要性が叫ばれた。家庭での取り組みに尽力した読者も多いことだろう。しかし、インターネットやネットワークのインフラを担う、無線LAN機器やルーターの電源をこまめに切る、ということまではあまりしないものだ。通信インフラに関係する機器は24時間365日稼動を前提にしているため、いったん電源を落としてしまうと、再起動や再接続に時間がかかる。特に、家庭内のネットワークの中核を担う無線LANルーターの場合、電源を切ってしまうと家庭内LANの崩壊に陥ってしまう。

 とはいえ、無駄な電力を使っていいわけではない。たとえば就寝中など、誰も無線LANを利用しない時間に電波を出し続けている必要はなく、不要な時間に電波を出さないようにできれば、省エネにも貢献できるし、表に漏れ出している電波を介して第三者にアクセスされる可能性も減る。また出勤・登校時など、動作チェックするユーザーがいないのにインジケーターランプを点けておくこともなければ、有線LAN機器を何も繋いでいないのに、そのポートに電力を供給する必要もない。

各無線LAN機器の省エネ機能をチェック。インジケーターランプの消灯や有線LANあるいは無線LANの低速化、など設定できる機能が異なっている。各製品のWebサイトで、どのようなことができるのか確かめておこう

 無線LAN機器の省エネ志向は最近に限ったことではなく、以前から改良が進んできている。「エコモード」などとも呼ばれるが、スケジュール設定にしたがって数段階の省エネ対策を施せるようになっている。製品によって、主電源のオン/オフ、ランプ消灯、有線LANの低速化(ギガ対応→100BASE-TXへ)や、無線LANのオン/オフなど、さまざまな省エネ設定があるので、各製品のWebサイトなどで詳細を確認してみよう。

接続設定の容易さも要チェックだ

 ここまで、最高で「450Mbps」の無線LAN接続速度、ボトルネックにならないLAN側ポートの「ギガビットイーサネット対応」、混み合っている周波数帯を避けられる「5GHz帯への対応」、さらに「省エネ機能」といったように最新の無線LAN機器(親機)が搭載する注目機能を説明してきた。最後にもうひとつポイントを選ぶなら「WPSへの対応」がある。

WPS対応の無線LAN機器に接続を試みると、セキュリティーキーの入力のほかに[ルータのボタンを押せ]とアナウンスされる。このとき、無線LAN機器側のWPSボタンを押すだけで、自動的に接続する!

 無線LANの接続設定はややこしいものだ。黎明期から数多くの機器に触れてきた筆者でさえ、各社バラバラの接続方法に悩むときがある。そんなとき、接続の手間を大幅に削減してくれるのが「WPS(Wi-Fi Protected Setup)」だ。一部のゲーム専用機などで、はバッファローの簡易接続法の「AOSS」に対応しているものもあるが、スマートフォンやWindows 7ではWPS接続に対応している。

 WPSに対応していれば、端末(クライアント)側で接続を試みたときに、親機のWPSボタンを数秒間押すだけで繋がり、最適な接続情報が端末側に記録されるのだ。高速・高機能だからこそ簡単に使えて、使い勝手も良くあるべきだ。

ベンチマーク機種紹介:アイ・オー・データ機器 WN-G300DGR(子機セット)

 本体背面にわかりやすくWPSボタンを搭載したアイ・オー・データ機器の「WN-G300DGR」。リビングなどに置いても違和感のない斬新なデザインが特徴だ。家庭での日常利用を意識してかフィルタリング機能も搭載する。

■Amazon.co.jpで購入
WN-G300DGR 主要スペック
メーカー アイ・オー・データ機器
サイズ 132×200×57mm
重量 約270g
消費電力 600mA
準拠規格 IEEE802.11n/g/b
有線LANインターフェース 1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T
データ転送速度 IEEE802.11n :最大300Mbps
IEEE802.11g:最大54Mbps
IEEE802.11b :最大11Mbps
周波数範囲 2.4GHz帯
無線LAN接続台数 推奨8台
セキュリティー WPA2-PSK(TKIP/AES)
WPA-PSK(TKIP/AES)
WEP(128/64bit)

次回予告:無線LANベンチマークバトルロイヤル!

 450Mbpsは実際に使えるのか? 家庭内で場所を変えると通信状況に変化はあるのか? 2.4GHz帯と5GHz帯の違いは? などなど、次回は最新無線LAN機器の性能を徹底的に調べてみる。似かよったスペックの機器でも、送信時と受信時の速度の違いなど、明確に差があったのが興味深い。どの製品が速度、距離ともに優れた性能を見せるのか、注目してほしい!

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