2009年にiPhone 3GSが発売されてから早2年、その間、記者は2台の携帯電話機を持ち歩く「2台持ち」状態を続けていた。とはいえ、2台もの携帯電話機を持ち歩くのは面倒だし、何より金がかかる。できれば1台のスマートフォンにまとめたい、と常々思っていた。その際に妥協できない点は何かと考えると、「おサイフケータイ」と「テザリング」は外せない。それもあって、フィーチャーフォンではテザリング機能(アクセスポイントモード)を持つNTTドコモの「N-04B」を愛用していたほどだ。
そこへ来て2011年夏モデルのスマートフォンには、これらの機能を盛り込んだ製品が豊富に登場してきた。ちょうど今夏はiPhone 3GSの2年縛りも終わるタイミングということもあり、2台持ち体制を打破する「1台で全部できるスマートフォン」として、シャープが製造する「AQUOS PHONE SH-12C」を購入した。
自腹で買った機材なら、記事にしなくちゃもったいない。というわけで、SH-12Cのミニロードテストを何回かに分けて掲載したいと思う。
MEDIAS WP? それともG'zOne?
悩ましい今夏のスマホ選び
さてSH-12Cを買うに当たって、比較対象として最後まで検討したのは「MEDIAS WP N-06C」と「G'zOne IS11CA」だった。遠からず登場するであろうiPhone後継機や、編集部のオカモトが買った「GALAXY S II」にも興味はあるが、おサイフケータイ機能がないので残念ながら1台持ち体制には適さない(iOSデバイスは他にiPadを持っているので、iPhoneがなくても困らないという理由もある)。
MEDIAS WPはおサイフケータイとテザリングを備え、防水機能までついてしかも薄いという優れものだ(関連記事)。一方のG'zOneはテザリングがないものの、実にそそるデザインをしている。多少ラフに扱ってもびくともしないのは安心感がある。
これらの強敵を押しのけてSH-12Cを選んだ決め手は、液晶ディスプレーとプロセッサーの速さだ。G'zOneは3.6型/480×800ドットとディスプレーがやや小さめ。MEDIAS WPは4型/480×854ドット。それに対してSH-12Cは4.2型/540×960ドットと、若干大きくて解像度は一回り広い。プロセッサーは3機種ともクアルコムのSnapdragonシリーズだが、MEDIAS WPとG'zOneが動作周波数1GHzなのに対して、SH-12Cは1.4GHzとピークの速度は速い。Flashコンテンツも見られるAndroidスマートフォンだけに、多少なりともプロセッサーは速いほうがいいと考えたわけだ。
スペックの差はあれど、G'zOneのデザインには最後まで惹かれた。しかし、年に1~3回程度は海外(主に米国と台湾)で使う機会があるので、海外使用でも安心感のあるNTTドコモの方が安全だろうと考えて、今回は見送ることとした。
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