レノボはここ最近、International CESでは会場内にブースを用意しない。その代わり、会場に近いホテルVenetian内の「Aqua Knox」というおしゃれなレストランを貸し切りにし、関係者向けのプライベート展示を行なうのが通例となっている。もちろん今年も同様だ。
2011年の連載第1回目として、このレノボ・プライベートブースの訪問記をお伝えしよう。説明などを担当してくれたのは、同社マーケティング担当のケビン・W・ベック氏。本稿でのレノボ側のコメントは、すべてベック氏のものである。
なお、会場がかなり暗かったこと、筆者の写真の腕が悪いことなどから、見づらい写真もあることをご容赦いただきたい。
独自LinuxをあきらめAndroid路線へ
タブレットにも注力か
ちょうど1年前、レノボブースは今年同様、新製品にあふれていた。詳しくは2010年の記事を参照していただきたいが、残念ながらそれらのほとんどは、発売されることなく終わった。
理由は、それらの機種に採用予定であった、Lenovo独自開発のLinuxプラットフォームを使ったビジネス展開が中止されたためだ。その理由をベック氏は次のように語る。
ベック「確かに、独自のLinuxは魅力的なものだったのですが、用途や今後の発展の可能性を考えると、いろいろと問題もありました。また、消費者調査を行なうと、『Androidに興味はあっても、独自のLinuxには興味を持っている人がさほどいなかった』ことも分かりました。そこで我々は計画を変更し、それらの製品の出荷を中止したのです」
だが、計画のすべてが消えたわけではない。2011年には、ひとつの製品が「復活」を遂げている。それが「IdeaPad U1 Hybrid」だ。この製品は、ディスプレー部分がタブレットとして分離し、独立して使えるのが特徴である。組み合わせればノートパソコンとして使える。この製品はまず中国市場向けに、2011年第1四半期に出荷される予定だ。
ベック「タブレット部は、完全に独立したAndroid端末として使えます。キーボード部にドッキングさせれば、Core i5で動作するWindowsパソコンになります。ディスプレー部にはフラッシュメモリーが搭載されていて、接続した際には、Windows側からもストレージを使えます」
「音楽や映像などは、Windows側から転送することになります。なお昨年のモデルでは、キーボードと接続して使った際は完全にWindowsしか使えませんでしたが、今回の製品ではAndroidも動作します。キーボードは使えないのですが……」
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