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鳥居一豊の「最新AVプロダクツ一刀両断」 第19回

またまた色々と撮ってみました!

レンズ交換こそ最大の魅力! ソニー「NEX-VG10」

2010年10月13日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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「NEX-VG10」と70-300mmレンズの組み合わせ

 今回は再びソニーのレンズ交換式ビデオカメラ「NEX-VG10」(実売価格20万円前後)を取り上げる。前回と同様に相変わらず苦戦中であるが、今回は前回やり残した感のあるレンズ交換の話を中心にレビューしたいと思う。

 レンズ交換などについては初心者丸出しのミスもしていて恥ずかしい限りだが、筆者と同様に本機を手にしたことで初めてレンズ交換なるものに挑戦する人もいると思うので、これを悪い見本としてもらえれば多少の救いになる。


レンズによる映像の違いを試す

NEX-VG10と付属レンズ(左)、70-300mmレンズ(右)の組み合わせ。この両者はかなり長く、重い

NEX-VG10と30mmマクロレンズ。これはハンディカムサイズ

 まずは、家の近所にある江戸川まで出掛けて、レンズによる画角の違いを試してみた。松戸付近の江戸川でも「東京スカイツリー」が目視できるロケーションで、レンズを交換しながらズームレンズは広角側と望遠側の両方を撮っている。

 なお、撮影はすべて動画モード(1920×1080 60i FXモード)で撮っており、それを静止画で切り出した画像を掲載。35mm換算では表記された数値の約1.8倍の画角になっている。

付属の18-200mmレンズで撮影。左が広角(18mm)で右が望遠(200mm)

 付属の「E18-200mm F3.5-6.3 OSS」(実売価格8万円前後 以下付属レンズ)は、光学11倍とかなりの高倍率レンズで、ちょっとした撮影ならこのレンズだけで済ませられるだろう。それだけに解像力や撮影した映像の質感など十分な性能が要求される。

 撮影された映像は解像感も十分以上で、明るく鮮明な映像になっている。望遠側でも、やや霞んだスカイツリーの形状をしっかりと再現している。色は無彩色に近くなっているが、第一展望台の上に据え付けられたクレーンの赤い色をきちんと再現している。

Gレンズ70-300mmで撮影。左が広角(70mm)で右が望遠(300mm)

 次はGレンズの「70-300mm F4.5-5.6G SSM」(実売価格8万7000円前後)。Aマウントレンズなので、別売のマウントアダプター「LA-EA1」(実売価格1万9000円前後)を使用して取り付ける。300mmまでズームすると、東京スカイツリーのトラス構造まで確認できる。クレーンなどの形状も精密に確認できた。

30mmマクロレンズで撮影

30mmマクロレンズで撮影

 そして、今度は「DT 30mm F2.8 Macro SAM」(実売価格2万円前後)。レンズ先端から2cmまで寄れるマクロレンズだ。ほぼ標準レンズ的な画角(35mm換算で54mm相当)なので、接写や歩き撮り撮影的なアングルの撮影ができる。

Eマウントレンズ「E18-55 F3.5-6.3 OSS」で撮影。左が広角(18mm)で右が望遠(55mm)

 同時にEマウントレンズも試してみた。ズームレンズ「E18-55 F3.5-6.3 OSS」(実売価格3万円前後)は、付属レンズと比べれば望遠側が物足りないものの、サイズも小さく、取り回しが良い。ちょっと気がついたのは、付属レンズなどと比べて空の青さがわりと濃いめに出るように感じたこと。

Eマウントの16mm単焦点とフィシュアイコンバーターを使って撮影。色乗りの良さもあり、雲の表情などが豊かに再現できた

Eマウントの16mm単焦点とフィシュアイコンバーターを使って撮影。色乗りの良さもあり、雲の表情などが豊かに再現できた

 そして、16mm単焦点レンズ「E16 F2.8」(実売価格2万5000円前後)も色に関しては同傾向。気になる点としては周辺にやや色収差がある点。これにフィシュアイコンバーター(実売価格1万2000円前後)を組み合わせると、35mm換算で10mmレンズと同等の画角となる。

 以前にも触れたが動画撮影では多少画角が狭くなってしまうものの、アングルを工夫するといろいろと面白い絵が撮れるので、比較的愛用している。解像感は物足りない部分もあるが、コンパクトなサイズは大きな魅力。ともにハンディカム感覚で扱えるサイズ感なので、三脚を使わずに手持ちで動き回りながら撮影するような時には便利だ。付属レンズでさえ、手持ち撮影は数十分が限度で、動き回るのが億劫になってしまいがちだからだ。

 なお、こうした屋外の撮影でレンズ交換に慣れていないとついやってしまうのが、交換時のゴミや埃の混入。十分注意したつもりだったのだが、画面のやや右上のあたりに埃のようなものが写っている。センサー側についたゴミのようだ。

 ゴミが混入しないような扱い方に慣れる必要もあるが、面倒でも毎回カメラ用のブロアーを使うなど、気をつけるようにした方がいいだろう。

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