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物欲AVコモノ道 第68回

iPodを追撃! ラインナップを一新のウォークマンをチェック

2010年09月20日 12時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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コンパクトな筐体が魅力のローエンドモデル

「NW-E050」

「NW-E050」。小さいながらFMチューナーも搭載する

 ローエンドモデルとして登場したのは、コンパクトな筐体でまとめられた「NW-E050」である。10月9日発売で、2GB(実売予想価格8000円前後)のNW-E050と4GB(同1万円前後)のNW-E052の2製品がラインナップされている。

NW-E050の側面にはボリュームボタンとホールドスイッチがある

NW-E050の側面。NW-S750と同じくボリュームボタンとホールドスイッチがある

 NW-E050は、ストレートタイプの筐体で、なおかつ液晶ディスプレーまで搭載しながら極めてコンパクトな筐体を実現しているのが特徴だ。サイズは幅35.3×奥行き10.3×高さ77mmで、胸ポケットなどにも十分収められるサイズだ。重量も約43gで、持ち運びが苦になることはないだろう。

 従来ウォークマンのローエンドを担っていたのはスティックタイプの「NW-E040」だったが、ドラッグ&ドロップ転送に対応していないという欠点があった。また選曲する上では、3行表示の液晶はやはり使いづらかった。

 NW-E050は本体サイズや重量こそNW-E040を上回っているが、大型の液晶を搭載したことで選曲がしやすくなったほか、ドラッグ&ドロップ転送にも対応した。また上位モデルと同様、十字キーと「BACK」ボタン、「OPTION」ボタンを装備し、操作性も向上している。

最新の試聴曲(最大45秒)を聴ける「ちょい聴きmora」

最新の試聴曲(最大45秒)を聴ける「ちょい聴きmora」

圧縮音源の高音域を補完する「DSEE」やバーチャルホン機能である「VPT」を搭載

圧縮音源の高音域を補完する「DSEE」やバーチャルホン機能である「VPT」を搭載

「クリアステレオ」のほか、各曲の音量差を少なくする「ダイナミックノーマライザー」も搭載

「クリアステレオ」のほか、各曲の音量差を少なくする「ダイナミックノーマライザー」も搭載

 また上位モデルと同様、歌詞ピタやおまかせチャンネル、ちょい聴きmoraにも対応している。そのほか音質向上のため、左右のチャンネルをしっかり分離してステレオ感を高める「クリアステレオ」や低音の歪みを低減する「クリアベース」を搭載する。さらに高音域補間技術である「DSEE」(Digital Sound Enhancement Engine)も組み込まれている。

「NW-E050K」

「NW-E050K」。ウォークマンの下にあるスカートみたいな台がスピーカー

 専用のスピーカーが付属する「NW-E050K」も、2GBと4GBのそれぞれで用意されている。スピーカー付属モデルの予想実売価格は2GBモデルで1万円前後、4GBでは1万2000前後となっている。

 このスピーカーは上部にウォークマン接続端子があり、ここにNW-E050を接続して利用する。底面にはスリットがあり、ここから音が流れてくるという仕組みだ。

 低音、中音域ともに出力は控えめで、決して音質が高いというわけではない、ただ、たとえば机の脇において(音質を気にせず)BGMやFMを流しておきたいといった用途では意外と使えるのではないだろうか。さらにスピーカー自体もコンパクトなため、机の上に置いても邪魔にならないのもポイントだろう。

 なお電源としてはNW-E050自体のバッテリーからの給電が可能なほか、付属のACアダプターを使うこともできる。またウォークマン接続端子の部分にはめ込まれたクリアパーツを取り外せば、NW-E050以外のウォークマンでも利用可能だ。


コンパクトなボディが魅力のEシリーズとコストパフォーマンスの高いSシリーズ

Sシリーズ(左)とEシリーズ(右)では、Eシリーズの方が全体的に小型だがSシリーズのほうが薄い

Sシリーズ(左)とEシリーズ(右)では、Eシリーズの方が全体的に小型だがSシリーズのほうが薄い

 それぞれのモデルに魅力はあるが、一番注目したいのはNW-E050である。小型でありながら十字キーや液晶ディスプレーなど上位モデルと同等のインターフェイスを備えており、選曲などの操作もしやすい。携帯性をとことん重視した「ウォークマン W」シリーズ、あるいは「iPod shuffle」は、シャッフル再生を前提とすることによって携帯性を大幅に高めているが、それらとは異なる、しっかり選曲できる小型のデジタルオーディオプレーヤーとして貴重な1台と言えそうだ。

 デジタルノイズキャンセリングを搭載したNW-S750も魅力的な1台だ。従来からアナログ方式のノイズキャンセリングは搭載されていたが、デジタル方式に変わったことでコストパフォーマンスを大きく向上させている。S-Masterを除けば上位モデルのAシリーズとの機能差もほとんどなく、今回のラインナップの中でももっともお買い得な1台と言えそうだ。

 ただ少し残念だったのは、最上位モデルにおいて大きな変化がなかったこと。S-Masterを初めて搭載したXシリーズのような、インパクトのある新製品の登場にも期待したいところだ。


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