クローズアップレンズ2枚重ねでマクロ撮影に挑戦
今回使用したのはケンコーのクローズアップレンズ。拡大する大きさでいくつか種類があるが、今回は汎用性の高い「No3」を使った。ちなみにクローズアップレンズの「No」はそのレンズの焦点距離を示しており、数が大きくなればなるほど拡大倍率が高くなる。なので「No10」とかを使えばより拡大した写真が撮れるが、いきなり寄り過ぎてしまうので、とりあえずはNo3あたりが適当だろう。
それと、クローズアップレンズは重ね掛けができるので今回は「No3」を2枚用意して拡大率を変えて撮影してみた。ちなみにNo3を2枚重ねると「No6」相当になる。
16mm+クローズアップレンズ撮影サンプル
まずはパンケーキレンズ16mmにクローズアップレンズを装着してみた。レンズ単体の場合の最短撮影距離は約20cm。24mm相当の焦点距離のレンズとしては若干物足りない。そこでクローズアップレンズ1枚を装着すると最短距離は約16cmまで縮まる。更に2枚装着で約14cmまで近づくことが可能だ。
18-55mm+クローズアップレンズ
次は18-55mm。より大きく撮れるように望遠側の55mmで撮影した。レンズ単体の場合55mm側での最短撮影距離は約24cm。クローズアップレンズ1枚では約21cm、2枚では約19cmまで近づける。
ちなみに18mm側では素の状態で約22cmまで近接可能。1枚では約19cm、2枚で約17cmあたりまで近づけるが、18mm側では2枚装着時には四隅が若干けられてしまう。
クローズアップレンズというと装着するだけで近づけて、より被写体がアップになると、いいことばかりだが、最大の欠点が画質の低下だ。
実際、像面湾曲がひどくて平面の被写体や複写のような撮影には向かない。今回のように中央部に被写体があって平面でない場合に有効な手段だ。
クローズアップレンズ装着時の作例
上の写真2点ともにクローズアップNo3を2枚、重ね掛けした。中央部でも若干シャープネスが低下してしまっているが、実用性は十分だろう。周辺部での画質はかなり低下するが、色収差は少なくまともにピントも来ない部分なので画質が落ちても気にならない。言われなければクローズアップレンズを使ったとはわからないだろう。
画角の差を比較
クローズアップレンズは若干だが画角を狭くしてしまうのも欠点だ。16mmに装着して画角の差を見てみると(上の写真)、背景の広がり具合に差が出ている。広角レンズに装着して遠近感を強調したい場合には不向きだ。
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