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ソニーのミラーレス一眼「NEX」を使いこなす! 第13回

怪しいサードパーティーレンズ「SLR Magic」で遊ぶ!

2010年11月04日 14時33分更新

文● 周防克弥

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 前回お伝えしたとおり、ファームウェアバージョンで大幅に機能アップした我が「NEX-3」。さらに強化すべく、何かNEX用のアクセサリーとかないかなと、ウェブを散策していたところ、すごい品を見つけた。それは「SLR Magic 35mm f/1.7 MC lens for NEX-3 NEX-5」というレンズ。

 マウントアダプターは世界中(主にアジア方面)で様々なものが発売されているが、レンズは初めてではないだろうか。

F1.7という大口径な割にはちょっと細い。でも、それほど変ではない。マウント部分の左側にある白い丸点が取り付け時の指標になる。装着すると「SLR Magic」の文字が丁度真上に来る感じ。ピントも絞りも指標が無いので、どこを指してるのかが全然わからない。ちなみに無限遠以上に回るので無限遠側に目一杯回すとピントは思いっきり外れる

本体サイズに比べてかなり細い。ボディ側に近いほうが絞りで、先端側がピントリングになっている。ピントリングは適度な軽さと粘り具合で操作性は結構いい。絞りリングは少し重く、不意に動くような心配は無さそう

 売っていたのは「eBay」(製品情報)。説明文は英語だが、焦点距離35mm(35mm判換算で52mm)、最短撮影距離は30cm、開放絞り値はF1.7という仕様。ま、要はどこぞの小型レンズ(Cマウントレンズかな?)をEマウントアダプターにくっつけた状態で販売してるらしい。

 同梱品は件のレンズ1本にレンズフード、フロントとリヤキャップ、ボディキャップ(Free Gift!)とある。おまけとしてボディキャップがついてくるようだ。値段はUSドルで99.99ドル(約8000円)+エコノミーシッピングで20ドルかかるらしい。ここのところ円高続きなので日本円に換算しても1万円程度だ。

 正直、かなり怪しさ満点なのだが、同ページに公開されているサンプル写真や、日本ですでに購入した人が試し撮りした写真を見てみると、補正がしっかりとして綺麗に写る最近のレンズと違い、「補正」という言葉そのものが無いような写り具合。まあ、想像通りなのだが、逆に見惚れて思わずポチってしまった。

レンズの箱としてはかなり小さいパッケージ。「35mm f/1.7」と大きく書かれてるのだが……(明るさを表す絞りのF値は大文字の「F」で表記して、小文字の「f」は焦点距離を示すはずなのだが)

レンズの箱としてはかなり小さいパッケージ。「35mm f/1.7」と大きく書かれてるのだが……(明るさを表す絞りのF値は大文字の「F」で表記して、小文字の「f」は焦点距離を示すはずなのだが)

箱の中身。レンズのリアキャップ、ボディ用のキャップ、ねじ込み式のレンズキャップ、レンズ先端にねじ込むフード(だと思う)。このほかに紙が1枚。英語で書いてあるのだが、要は「設定でレンズ無しレリーズを許可しておくように」との内容。ボディ用のキャップが入ってるのはかなり嬉しい

箱の中身。レンズのリアキャップ、ボディ用のキャップ、ねじ込み式のレンズキャップ、レンズ先端にねじ込むフード(だと思う)。このほかに紙が1枚。英語で書いてあるのだが、要は「設定でレンズ無しレリーズを許可しておくように」との内容。ボディ用のキャップが入ってるのはかなり嬉しい

 ポチってから数日。1週間もしないうちに香港からエア便が届いた。思ったよりも早く着いてワクワクしながら箱を開けてみた。

 箱の中にはエアキャップにくるまったレンズとそのほかの付属品が数点。箱のまま振るとガラガラ音がするような状態だったが、精密部品というほど精密な品でもないだろう。

 ただ、マウントとレンズがグラグラしていたのは想定範囲外。どこが緩んでいるかチェックしながらレンズを観察する。ピントリングと鏡筒の隙間には若干グリスが滲んでるが、それは気にしない事にする。

 箱から出して早々にレンズの付け根部分がグラグラしているのに気が付く。裏のシールを剥がすと見えるネジを締めたら直った。しかし、3本ある固定用(と思われる)ネジの内、1本がねじ切れているのか、そもそもネジ山が切ってあったのか不明だが、固定されない(まさか予備のネジ?)

箱から出して早々にレンズの付け根部分がグラグラしているのに気が付く。裏のシールを剥がすと見えるネジを締めたら直った。しかし、3本ある固定用(と思われる)ネジの内、1本がねじ切れているのか、そもそもネジ山が切ってあったのか不明だが、固定されない(まさか予備のネジ?)

 レンズのリヤ側に丸いシールが貼ってあったので、剥がしてみるとネジが一本ポロリ……これか! と思い、ネジを締めてみる。しかし3本中の2本までは締まるのだが、残りの1本が回しても回しても手応えがない。

 ネジ山が無いようなので気を取り直してシールを元に戻した。2本のネジを締めたことでレンズのグラグラは無くなったのでこれで良しとする。

絞りは実絞りで露出調整もしやすい。絞りのクリック感が無いのでかなり曖昧になるが、基本的には実絞りでのオートで撮影することになるだろうから気にしない。それにしても絞ったときの形状がかなり怪しく、ボケ形に直接影響しそうで不安になる

絞りは実絞りで露出調整もしやすい。絞りのクリック感が無いのでかなり曖昧になるが、基本的には実絞りでのオートで撮影することになるだろうから気にしない。それにしても絞ったときの形状がかなり怪しく、ボケ形に直接影響しそうで不安になる

 「SLR Magic」のほかの製品を見ると、ストラップとマイクロフォーサーズ用Cマウントアダプター、ニコンレンズ用マイクロフォーサーズアダプター、ニコンレンズ用Eマウントアダプター、更に今回のこのレンズのマイクロフォーサーズマウント用が売ってる。

 しかも価格は89.99ドルと10ドルほど安い。オリンパスの「PEN」を持ってる筆者としてはちょっとだけポチってしまいそうになったが、まずはNEXに装着した状態で実写チェックだ。

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