見た目と写真に写した画像ではかなり印象が違う場合が多い。特に顕著なのは階調の幅、ラチチュードの範囲の違いだろう。人間の眼はかなり性能が高く、階調の認識できる幅が広い。しかしデジカメでは意外にも再現できる幅が少なく、すぐに白飛びや黒潰れしてしまう。それを補うのが「Dレンジオプティマイザー」や「HDR」といった機能で、ハイライトの白飛びやシャドー部の黒つぶれを抑えてくれる機能だ。
今回はNEX-3に搭載されているDレンジオプティマイザーとオートHDRを再確認してみた。
何をやっているのかよく分からない階調表現処理
どこのメーカーも階調表現幅は気になるようで、キヤノンでは「オートライティングオプティマイザ」や高輝度・階調優先機能、ニコンでは「アクティブD-ライティング」、と、各メーカー名称は違えども似たような機能が大抵のカメラについている。
再現できる露出差を超えると白飛びや黒潰れが起きてしまうのでオート時の露出制御はもちろんだが、画像処理的にも失敗を少なくするための方法としてできるだけのことはしたいのだろう。
このような機能は便利なため、普段はあまり意識せずに使っているのだが、実際には何をどのように処理しているのかが不明瞭で、確実にこれだけのことをしてくれるといった明確なガイドラインが存在しない。
露出差がいくつになったら露出差いくつの部分にいくつの処理をかけるか、などといった明確に数値化するのは難しいのだろう。要は見えない部分で分からない処理をされているのだが、じゃあ、どんな処理をしてるのか、少し考えつつ撮り比べてみた。
Dレンジオプティマイザー サンプルその1
オフとオートでは正直差が分からないが、Lvを上げて効果を強くすると何をしているのかが分かる。ハイライトも若干引きずられているのだが明るくなっている。明るくなっていくのがハイライトよりもシャドー側のほうが効果が大きい。つまり暗部側の階調を出すように補正がかかっている。
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