「NEX-3」の最大の特徴はそのコンパクトさ(幅117.2×奥行き33.4×高さ62.6mm)である。ただ、コンパクトならもっと小さいコンデジがいくらでもあるが、撮像素子がAPS-Cサイズで、レンズ交換が可能なところがミソ。小さいのに画質はデジイチと同等、取り回しはコンデジ並だ。
昔の話になるが、まだ銀塩フィルムが一般的でデジカメはマイナーだった頃にもコンパクトカメラというジャンルの製品が多数あった。しかしコンパクトカメラという割には使っているフィルムは一眼レフと同じ35mmサイズがほとんどだった。
より小さくするために「ハーフサイズ」や「110」(ワンテン)といったサイズを使用するものもあったが、主流はやはり35mmサイズのフィルムだった。つまり、コンパクトカメラなのに使うフィルムは一眼レフと同じなので写真の出来栄えは根本的な部分で同等だったわけだ。
NEX-3も小さいボディにAPS-Cサイズ素子採用している。これこそコンパクトデジタルカメラの真打なのではないだろうか?
話が少し逸れたが本題は「コンパクト」。NEX-3のコンパクトボディを生かすためにはレンズもコンパクトに収めたい。そこで単焦点レンズの16mm(SEL16F28、実売2万5000円前後)に注目。これ一本でちょっと遊んでみた。
着けているのを忘れるほど軽い16mm
NEX用としての現行ラインナップ中では、唯一の単焦点レンズで最広角レンズになる16mm。35mmカメラ換算では約24mmに相当する広角レンズだ。フィルター径は49mmで18-55mmと同じ。最短撮影距離は約24cm。24mmの焦点距離で最短撮影距離が24cmなのは物足りない。
焦点距離と最短撮影距離の関係として、僕の個人的な基準だが焦点距離の9倍くらいの距離が目安になる。つまり50mm相当の標準レンズなら45cm、100mm相当の中望遠レンズなら90cmあたりが近接距離の目安となる。それ以上に寄れるにこしたことはないが、逆にそこまで寄れないのはちょっと使いにくいだろうと感じる。おそらく世の中のレンズは大体そんなものではないだろうか?
なので24mm相当で24cmまでしか寄れないのは、筆者的には残念な部類に入ってしまうのだ。
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