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動画サイトってどうなの? 儲かるの? ― 第6回

ドワンゴ・夏野剛氏が語る「未来のテレビ」【前編】

2010年07月20日 12時00分更新

文● まつもとあつし

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Apple TVとはどう異なるのか?

―― そのアップルもApple TVの新型を出すと予想されています、ネット接続テレビの主導権争いはどうなっていくと考えていますか?

夏野 Apple対Googleという勝負、という見方は間違っていると思います。彼らは勝負しようとしてない。そもそも土俵が異なっているんです。

 グーグルはアップルのようにハードを売って儲けようとは全然考えていないし、アップルもiAdでグーグルのような広告モデルを確立しようなんて思っていません。そもそも、アップル製のハードウェアに対する広告だけでは規模感が違いすぎる。

 iAdについては、他の広告配信事業者が広告収入を横取りするくらいなら、自分たちがやってやろうという意思は透けて見えます。でも、それで全収入を賄おうなんて思っていないでしょう。携帯電話のシェアでいっても、私はiPhoneのシェアだってMAXは10%だと考えてるんですよ。それで成功なんです。1社なんだから。

 それに対して、Androidは複数社が採用してシェアは50%を越えるかも知れません。グーグルにとってはあくまで広告を出すための道具にしかすぎないので、シェア自体はどうでもいいはずです。企業価値に影響を与えない訳ですから。

アップル社のSTB(セットトップボックス)「Apple TV」

―― それがアップルの場合は違うと。

夏野 アップルの場合は、その10%のお客さんがアップルのサービスを使いお金を使いながら、そして他の端末に対して比較的高いデバイスを買うということを繰り返す、という行動を繰り返すことで、今現在、企業価値がグーグルより高い。

 こんな具合に全然土俵が違うんです。むしろiPhoneに現れているように協業しているくらいです。むしろ、OSという分野でグーグルと戦うことになるのはマイクロソフトでしょう。

 2社はビジネスモデルが異なります。マイクロソフトにとってOSは売り物。Googleにとっては道具に過ぎずタダで配るもの。これは戦いになるし、これからはテレビがその主戦場になると僕は見ています。

 先ほどお話ししたように、Atomプロセッサーの採用が増えていくということは、Windowsでも動くんです。メーカーは、Windowsを採用するか、Androidを採用するか、選択に迫られることになります。

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