東芝がついに「CELL REGZA」の全貌を明らかにした。型番は「55X1」で、ラインナップは55V型のみとなる。発売は12月上旬で予想実売価格は100万円前後の予定。
CELL REGZAは文字通り、プレイステーション 3などに採用されている「CELL」を内蔵した液晶テレビ。開発表明はすでに行なわれており、同社は秋には発表すると予告していた。
新たな超解像処理を導入
当初、CELLのパワーを利用して、映像に超解像処理を複数回(従来のREGZAシリーズは1回)かけることで画質を向上させると見られていた。
しかし、複数回の超解像処理にかかるCELLの負荷に対して、それに見合う画質は得られないと判断。このため超解像処理は従来通り1回となる。
その代り、従来の再構成型(入力映像とアップスケーリングされた仮の映像を比較して、劣化している部分を再構成する)の超解像処理に加え、「自己合同性」を用いた超解像処理が施される。これは映像の一部分の近隣にある、似通った部分の画像を抽出し、それを重ね合わせて映像を補完するもの。
さらに、自己合同性超解像は「色」に関しても有効で、デジタル放送の映像変換の際に失われる色情報を復元できるという。そのほか、HDMIで入力される4:4:4フォーマットの映像やネットの動画コンテンツにも超解像処理をかけることができる。
自社開発のLEDバックライト
画質に関しては、液晶パネルにもこだわっている。CELL REGZAはLEDバックライトの液晶パネルを採用するが、LEDドライブ回路とLEDバックライトアレイを自社で開発。CELLでLEDバックライトを部分制御するが、その制御エリアは512分割にもなる。従来のLEDバックライト方式の液晶テレビの制御エリアは100~120分割程度なので、かなりキメの細かい制御が可能となる。
またLEDバックライトアレイを自社開発したことで、液晶輝度は従来のREGZA(ZXシリーズ)の2.5倍となる1250cd/m2を実現。ダイナミックコントラストは500万:1とこのクラスの液晶テレビでは最高の性能となっている。
