3Dテレビ競争に、シャープも参戦!! AQUOSクアトロンの実力を速報!!
パナソニックとソニーが先行する3Dテレビだが、シャープも3Dテレビ「LV3」シリーズをもうすぐ発売する。発売予定の7月30日には強力なライバルが参戦することになる。今回、量産前の試作機ではあるが、その3D映像を見る機会があったので、簡単に概要を紹介しよう。
最大の特徴である4原色技術「クアトロン」は、RGBにY(黄色)を足して4つの光で映像を作り出すもの。3Dのためだけの技術ではないが、光利用効率が高い特徴は、3Dでも大きなメリットとなる。
4原色技術では、単純に黄色を追加したというわけではなく、元のRGB信号を高精度に処理して4原色に分解しなおし、黄色系、そしてシアン系の色再現を向上している。映像処理の段階で不自然に黄色が強くなったりしないような処理も行なわれており、肌の色などが変に黄色っぽくならないように配慮しているようだ。
そして、4倍速駆動(左右の映像を倍速で表示)に加え、クロストーク対策での黒挿入では上から下へエリアごとにLEDを点滅させるスキャニング制御を行なう。また、明るさに余裕があるため、3Dメガネには偏光フィルターがある。このあたりの特徴はパナソニックに近い。
視聴した映像は、ワーナー・ホーム・ビデオから世界で初めて発売される「タイタンの戦い 3D」(10月6日発売予定、関連記事)。
当然ながらこれまでに見た3Dソフトとはまったく違うため、3Dの立体感や奥行き感についての印象を比較するのは難しいが、どちらかというとメリハリの効いた飛び出し感ではなく、見た目に近い自然な立体感が再現されていたことに感心した。映像のチラツキやクロストークはかなり優秀で、安定した映像になっていた。これはLEDバックライトを全面で点滅させるのではなく、部分的に点滅させるスキャニングの効果もあるだろう。
肝心の基本画質でも、マグマが燃えさかる地下洞窟の様子も実に生々しく、マグマや炎のオレンジ色の発色の良さはさすがだ。明るさも十分で、裸眼で視聴した印象とは多少差があるものの、コントラスト感も十分。
メデューサの蛇そのものの体躯は、CGっぽいつるっとした感じではなく、生理的に嫌悪感を覚えるぬるっとした湿った感じがよく再現され、画質的な実力もなかなかのものに思える。
液晶パネルから本格的に新開発した気合いの入れ方からして、期待度はかなり高い。シャープのLV3シリーズが店頭に姿を現す7月末日がとても楽しみだ。
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