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とある物書きの電算機部品評論

GeForce GTX 480のOC耐性は!?  最強GPUの限界に挑戦

2010年06月07日 17時00分更新

文● H14 富田忠雄

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バイオハザード5

 ここからは、実際のゲームを利用してオーバークロック時のパフォーマンスを比べて見た。「バイオハード5ベンチマーク」はDirectX 9とDirectX 10の両方のモードを持っているが、テストはDirectX 10モードで実行した。テストは「垂直同期」以外の描画関連は「オン」と「高」に設定。アンチエイリアシングは8xで行なった。10MHzアップで1fpsの向上とまでは行かないが、オーバークロックの効果は確実に出ている結果だ。

BIO HAZARD 5(1920×1080、8xAA/単位:fps) better→

Colin McRae: DiRT 2

 グラフはDirectX 11に対応するオフロードレースゲームの「Colin McRae: DiRT 2」のフレームレートになる。テストは描画設定が最も高くなるように「CHOOSE PRESET」で「ULTRA」を選択、アンチエイリアシングはx8で行なった。フレームレートは定格と比べて最大16.7パーセント向上。定格電圧のファン自動制御となるコアクロック785MHz時でも9.5パーセント向上している。

DiRT 2(1920×1080、8xAA、ULTRA設定/単位:fps) better→

S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyat

 最後はDirectX 11に対応するゲーム「S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyat」のベンチマークソフトを使用した。テスト時の描画設定は「Preset」を「Ultra」、「Randerer」を「Enhan.full dyn.lighting(DX11)」に設定。さらに「Advanced Option」でテッセレーションを有効にしている。なお、フレームレートはDay(昼)/Night(夜)/Rain(雨)/Sunshafts(明るい日光)の4つのシーンで計測が行なわれるが、グラフ6は最もGPU負荷が高くなるSunshaftsのフレームレートで作成している。フレームレートは定格時の35.5fpsから最大で6.3fps向上した41.8fpsになった。

S.T.A.L.K.E.R.(1920×1080、ULTRA設定/単位:fps) better→

GPU温度

 GPUのコア温度を「GPU-Z」で計測が、コアクロックによってファンの回転率を変更しているため、一概に比較はできない。GPU温度はアイドル時がOS起動後10分経過した温度で、高負荷時はHeaven Benchmark実行中に最も高く時の温度とした。当然だが、ファンの回転数が4800rpm前後となる100パーセントの状態が最強で、コア電圧をアップしているにもかかわらず定格クロック動作時より高負荷時のGPU温度が5℃もダウンしている。ただし、音はまさに爆音で、常にヘッドホンでゲームをプレーするなら100パーセント状態もアリだが、スピーカーで楽しむひとは正直厳しい……。

GPU温度(単位:℃) ←better

ソフトによってOC設定を変えるのがベスト

 複数のコア/メモリクロックとベンチマークソフトを使ってオーバークロック時の性能テストを行なったが、オーバークロックによる性能アップはソフトによってかなり変わってきている。3DMark06や3DMark Vantageはオーバークロックによって、大幅にスコアーがアップしたが、実際のゲームソフトでは6.3fps~16fpsと、ソフトによって向上するフレームレートに大きな差が出ている。オーバークロックによる発熱量と騒音の増加を考慮しつつ、プレーするゲームごとにベストなコア/メモリー、ファン回転率を設定するのが良さそうだ。幸いMSIのAfterburner(アフターバーナー)はオーバークロック設定(プロファイル)を5つまで保存できるので丁度良い。なお、オーバークロック時にCPUがボトルネックになっていないか不安だったため、ベンチマーク実行中のCPU使用率をチェックしたが、CPU使用率が100パーセントに達していることはほとんどなかった。

(次ページへ続く)

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