オーバークロックの効果を6種類のソフトでチェック!!
定格動作時とオーバークロック時のベンチマークスコアをチェックしていこう。スコアーやfps(フレームレート)は「3DMark06」、「3DMark Vantage」、「Heaven Benchmark」、「バイオハザード5 」、「Colin McRae: DiRT2」、「S.T.A.L.K.E.R.:Call of Pripyat」の6種類で計測している。計測時の描画設定は、解像度1920×1080ドットでアンチエイリアシング(以下AA)、異方性フィルタリング(以下FA)、テッセレーションなどを有効にした最高描画設定で行なった。ついでに、同じテスト環境で定格動作時の「RADEON HD 5870」もベンチマークを計測した。AMDとNVIDIAのどちらにするか悩んでいる人は参考にして欲しい。
空冷オーバークロック設定(電圧アップなし) | |
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GeForce GTX 480 定格クロック |
コア700MHz、シェーダー1401MHz、メモリー1848MHz、ファン回転率自動 |
Radeon HD 5870 定格クロック |
コア850MHz、メモリー1200MHz、ファン回転率自動 |
GeForce GTX 480 オーバークロック設定1 |
コア785MHz、シェーダー1570MHz、メモリー2000MHz、ファン回転率自動 |
GeForce GTX 480 オーバークロック設定2 |
コア805MHz、シェーダー1610MHz、メモリー2050MHz、ファン回転率70% |
GeForce GTX 480 オーバークロック設定3 |
コア850MHz、シェーダー1700MHz、メモリー2050MHz、ファン回転率100% |
3DMark06
下のグラフはFuturemarkの定番3Dベンチマークソフト「3DMark06」のスコアになる。DirectX 9世代のテストだが、DirectX 11対応GPUによるDirectX 9世代ゲームのパフォーマンスを推測することができる。描画設定は解像度1920×1080ドット、8xAA、16xFAで計測している。グラフをみるとわかるように、定格時とオーバークロック時は最大で9.2パーセントほどアップしている。コアクロックの上昇とともにスコアはアップしているが、最も1MHzあたりのスコアが上昇しているのは785MHz動作時で、1MHzあたりスコアが11.9アップしている。なお、1MHzあたりのスコアー上昇数は、「定格クロック時のスコア-OC時のスコア÷動作クロック差」で求めている。
3DMark Vantage
「3DMark06」と同じFuturemark製の3Dベンチマークソフト「3DMark Vantage」のGPUスコアを計測したのが下のグラフだ。DirectX 10世代のベンチマークで3DMark06よりGPU負荷は高くなっている。計測時は手動で解像度を1920×1080に変更し、3DMark Vantageが持つプリセット(テスト項目)は最も高いExtremeを選択。さらに8xAA、16xFAを適用している。定格時からは、850MHz動作時が最も高く19.1パーセントアップと悪くない結果だ。
Heaven Benchmark
DirectX 11世代のベンチマークソフト「Heaven Benchmark V2.1」のfps(フレームレート)を見てみよう。DirectX 11のキモとなる「テッセレーション」は有効に設定。テッセレーションの負荷が最大となる「Extreme」に設定して、アンチエイリアシングと異方性フィルタリングは各々8xAA、16xFAにした(高負荷時)。さらに「GeForce GTX 480」搭載時に「Heaven Benchmark V2.1」の初期設定となるテッセレーション負荷「Normal」、AAなし、4xFAでも計測を行なった(標準時)。高負荷、標準時ともにコアクロックを850MHzまでアップしても定格クロックの1.2倍程度とフレームレートの向上は少ない。高負荷時は、定格から150MHzもクロックをアップしているにもかかわらずフレームレートは、わずか5fpsしか向上しないというテッセレーションの負荷が如何に高いかを表す結果になっている。
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