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ガラケーはやっぱりスゴイ! ケータイの機能をとことん調べてみた 第12回

無線LANケータイの“超”高速は実感できるのか?

2010年04月05日 16時00分更新

文● 小林 誠、ASCII.jp編集部

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フルブラウザーだと3Gの方が速い?

 今回の計測結果で最も高速だったのがauのSH006。画像がたくさんあるASCII.jpの表示も20秒を切る。とはいえ、3Gの接続時でも全体で2番目の速さ。どちらかというとブラウザーのソフトウェアが新しいというのが影響しているのかもしれない。また、一度全体を表示してから見たい箇所をズームするという仕組みも有利である。

端末 無線LAN利用時 3G利用時
ドコモ「N-02B」 52.8秒 27.6秒
au「SH006」 19.6秒 23.3秒
ソフトバンク「943SH」 33.6秒 30.2秒

 意外な結果になったのがドコモ「N-02B」とソフトバンク「943SH」。“3Gのほうが速い”のである。ブラウザーや接続設定の問題もあるかもしれないが、予想外の結果だ。ASCII.jpの場合、トップページのレイアウトがかなり複雑なので、通信速度よりもブラウザーのレンダリング性能に影響を受けた部分もあるかもしれない。いずれにせよ通信速度の差が、そのまま表示時間で差がつくとは考えない方がよさそうだ。

 となると、ケータイにおける無線LAN機能はウェブブラウザーを利用する場合の表示速度よりも、「大容量の通信」の部分に期待するべきだろう。それでは各社の無線LAN専用サービスを見てみよう。

シンプルなのはau、充実しているのはドコモ

 無線LAN関連サービスを現実的に一番安く利用できるのはau。無線LAN専用のサービスの「Wi-Fi WIN」は2011年6月一杯は無料だ。ただし対応機種数が少なく、提供サービスもシンプル。専用サイトでLISMO Videoの大容量動画をダウンロードできるが、公衆無線LANスポットは別途契約が必要だ。

 ドコモは「ホームU」(月額490円)に加入し、対応ブロードバンド回線(フレッツ光など)と対応ルーターを用いることで、iモードのコンテンツを無線LAN経由でアクセスできるほか、IP電話の子機としてケータイから通話することも可能になる(「ワンナンバー」、月額157.5円)。

 またアクセスポイントモードがあるのはドコモだけ。PSPやiPod touchといった無線LAN対応機器をFOMA端末経由でインターネットに接続できる。アクセスポイントモードを利用するには、mopera Uなどのプロバイダーへの加入が必須で、Uライトプラン利用時は月315円。ただし、パケット料金の上限はパケ・ホーダイ ダブルを用いても、月額1万3650円とかなり高くなる(通信速度を最大128kbpsに制限する「128K通信」ならば5985円で済む)。

 ソフトバンクの「ケータイWi-Fi」はサービスの充実度でいうとドコモに次ぐ。産経新聞を無料で丸ごと読めるほか、最大100MBの動画ファイルを一括ダウンロードできる。またマクドナルドなどで利用できる「BBモバイルポイント」もサービスに付いてくる。しかも2010年12月までに申し込むと月額使用料はずっと無料だ。ただしパケット通信が専用コースとなり、料金も月4410円に固定されてしまうので、“無線LANを使ってパケット通信費を節約したい”場合にはまったく向かない。

  対応機種 サービス名称 月額利用料 サービスの主な内容
NTTドコモ N906iL、N-06A、N-02B(N906iLはアクセスポイントモードに非対応) ホームU 490円 iモードのコンテンツ利用、独自の動画サービスの提供、IP電話経由での発着信(ワンナンバー)、ケータイの無線ルータ化(アクセスポイントモード)
au biblio、SH006 Wi-Fi WIN 525円(2011年6月まで無料) EZwebのコンテンツ利用、LISMO Videoのケータイ単体での利用、大容量のアプリ/電子書籍コンテンツのダウンロード
ソフトバンク 943SH、941P、941SH、940N、940SH、931N ケータイWi-Fi 490円(2010年12月までの申し込みで無料) Yahoo!ケータイの利用、独自の動画サービスの提供、新聞/雑誌コンテンツの提供

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