米マイクロソフトMacビジネス部門(Mac BU)のエリック・ウィルフリッド ゼネラルマネージャーは12日、インターネット会議にて次期Mac版Officeの新要素を発表した。正式名称は「Office for Mac 2011」で、米国における発売時期は2010年の後半。国内での発売次期は発表されていない。
Office for Mac 2011の特徴は以下の3つ。
- ユーザーコミュニティーからのフィードバックを元に開発
- Mac/Windowsといった異なるプラットフォーム間の互換性を最大限に高める
- 新しいユーザーインターフェースの搭載
目玉機能のひとつは、新たに用意した共同編集機能だ。OfficeのMac版/Windows版を問わず、複数のユーザーがひとつの書類を開いてその内容を編集できる。変更はリアルタイムに反映してくれる仕様で、履歴を見ることも可能だ。
共同編集を使うためには、マイクロソフトの提供する無料オンラインストレージ「SkyDrive」または「Microsoft SharePoint Server」を経由する必要がある。現在開発中のウェブアプリケーション版「Office Web Apps」を使えば、ウェブブラウザーで接続して編集を続けることも可能だ。
インターフェースでは、「リボン」と呼ばれる帯状のグラフィカルなメニューを新たに採用した。Windows版Office 2010(Beta)と見た目は似ているが、メニューバーは従来どおり表示するなど、Macのアプリケーションらしさを保っている。画面が小さい場合は、ワンクリックでリボンを折り畳むことができる。
メールおよびスケジュール管理ソフトでは、従来の「Entourage」に代わって「Outlook for Mac」を採用することを発表していた(関連記事)。今回、Windows版Outlookで使われているファイル形式「.PST」をMac版Outlookでもサポートすることが明らかにされた。
WindowsでやりとりしていたメールやスケジュールをMacに簡単に引き継げるようになれば、WindowsからMacへの乗り換えも楽になるだろう。
