米マイクロソフトのMacビジネス部門(Mac BU)は14日、インターネット会議を通じてMac版Officeのロードマップを明らかにした。プレゼンを担当したのは、ゼネラルマネージャー、エリック・ウィルフリッド氏だ。
ビジネス用のラインアップを追加
発表のひとつ目は、現行の「Microsoft Office 2008 for Mac」シリーズに、「Business Edition」と呼ばれる新パッケージを追加すること。米国における発売日は9月15日。価格は399ドルで、アップグレード価格は299ドル。
日本では「ファミリー&アカデミック」に相当する、黄色いパッケージの「Office 2008 for Mac(Home Edition)」との違いは以下のとおり。
- アプリの構成は、Word、Excel、Entourageに加えて、PowerPointが含まれる
- Document Connection for Macが加わり、ウェブのMicrosoft Office Live Workspace上にあるドキュメントへのアクセスとブラウズを改善
- Web Service EditionのEntourageが加わる。パフォーマンスの改善と、最新版Exchange Serverに対応
- 200種類以上のビジネス向きテンプレートが付属
- 7時間のオンライントレーニングを提供
Business Editionは日本でも発売されるが、発売時期や価格は今後発表される予定だ。
「Entourage」が「Outlook for Mac」に
ふたつ目の発表は、2010年冬季ホリデーシーズンに合わせて、新しいバージョンの「Microsoft Office for Mac」を発売すること。従来版との一番の違いは、メールおよびスケジュール管理ソフトが「Entourage」に代わって「Outlook for Mac」になることだ。
Mac版のOutlookは、開発言語にCocoaを使い、新設計のデータベースを採用する。Outlook Serverとの互換性は確保しながら、Windows版の単なる移植ではなく、Mac OS Xの操作性に合わせた新アプリになる予定だ。
パフォーマンスの向上、Time Machineによるバックアップ対応などの機能も盛り込む。また、Office 2008 for Macでは削減されたVisual Basicが再び利用可能になるという。
なお、米国8月12日に米テキサス州燈豊地区連邦地方裁判所が判決を下した、XMLに関する技術特許侵害によりWord 2003と同2007の米国での販売差し止め命令に関する日本での影響、およびOneNoteのMac版を開発する予定はあるかという質問を提出したが、会議中に返答は得られなかった。