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年末年始に録りまくる! 最新BDレコーダー選び 第3回

約10万円で買えるBDレコ対決~使い勝手編

2009年10月26日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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オートマ感覚の操作は多少の慣れが必要

 現在の多機能化したレコーダーの操作は、多少なりともオートマ感覚の操作になっている。端的な例を挙げれば、ディスクをセットすれば、自動的に再生が開始されるように、あるひとつの操作で複数の操作が連携していることだ。

 ただし、これはメーカー側がどのような人が使うかを考えたうえで、より使いやすくするための自動化なので、メーカー側の想定とユーザーの実際の使い方にズレがあると、「俺の言うことを聞け!」と怒鳴ることになる。このあたりは、正直なところメーカー独自ではなく、家電で統一したルールをある程度設けてもいいと思うくらいだ。レコーダーやテレビを他社製のものに買い換えたとき、使いにくいと感じる理由はだいたいこれだからだ。

 予約操作もその代表的な例だが、ワンボタン予約が便利か、ボタン操作は多くてもすべての設定をきちんと確認・選択できる方が良いかは迷うところで、実際のところ両方採用するのが主流になりつつある。ユーザーの選択肢を増やしているという点では本末転倒でもある。簡単操作の代償と言える部分だが、このあたりについては、まだまだ改善の余地があると思う。

 それだけに、おそらくは頻繁にレコーダーを買い換えたり、数社のレコーダーを同時に使うことのない一般ユーザーは、その操作のクセが気に入るかどうかが使い勝手の大きな要因になると思う。今回のモデルも、各社とも個性があるので、良い部分も使いにくい部分も共存しているが、総じてどのモデルがもっとも使いやすいということはなかった。実際に使う人との相性次第だと思う。だから、少なくともリモコンだけは、店頭などで実際に手に持って、ひととおりの操作をマニュアルを読まずに使えるかどうかを試してみてほしい。

DVDレコーダーじゃダメなのか?

外付けHDDを増設できる東芝のDVD/HDDレコーダー「VARDIA RD-X9」などは、BDにこだわらなければいい機種だと思うが……

外付けHDDを増設できる東芝のDVD/HDDレコーダー「VARDIA RD-X9」などは、BDにこだわらなければいい機種だと思うが……

 前回に引き続き、またしても特集の意義を根本から覆す問いだが……。

 HDD/DVDレコーダーは東芝だけでなく、パナソニックや三菱もまだ併売している。当然ながら、コストパフォーマンスの良さは圧倒的だ。現行モデルなら、DVDでもハイビジョン録画ができるので、「BDに残す」ことにこだわらなければ、ほぼ機能的にはBDレコと同様で、普及価格帯で2~5万円ほど、大容量HDDモデルでは10万円近い価格差がある。ハイビジョン録画ができればOKで、ディスク保存の優先度がそれほど高くないなら、DVDレコーダーで実使用上は何の不満もない。

 結局の所、「BD」であるかどうかが選択肢になるだろう。BDならば、より高画質で長時間録画ができるし、BDソフトの再生もできる。ソフト再生はBDプレーヤーで問題ないが、室内にAV機器が山のように並んでいる様子を見て至福を感じるタイプの人はあまり多くはないらしい。

 実際のところ、コスト差の問題は早々に解決されると思うし、これからレコーダーを買うユーザーの多くが求めているのも「BD」であることは間違いない。今、HDD/DVDレコーダーを選べる人は、コスト差のメリットと、機能的・将来的なデメリットを秤にかけて、きちんと判断のできるAV機器に詳しい人だけだろう。


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