人気の高いBDレコーダー市場は、パナソニック、ソニー、シャープの3社がほぼシェアを三分している状況で、順位も目まぐるしく変化している。しかも、テレビと同様に2011年7月の地デジ移行を前に、VHSデッキからの買い換えユーザーの需要を見据え、その競争はますます激しくなっている。
そんな動きの中で、いち早く年末商戦に向けた秋モデルを発売したのが、パナソニックの「DIGA」だ。
今期のモデルでは、従来の9xx/8xx/7xx系のダブルチューナーモデルに1モデルを追加した、「DMR-BW970/BW870/BW770/BW570」の4モデルとなった。詳しいスペックは下の表の通りだが、HDD容量の違いを除いて、テレビ録画・視聴に関する機能はほぼ共通。
BW570では、YouTube視聴とDLNA対応などのネットワーク機能が省略され、i.LINK端子(TS入出力、DV入力)とUSB端子がなくなっている。ハイビジョンビデオカメラや、D-VHSデッキなどi.LINK端子付きレコーダーとの接続や、同じくi.LINK端子付きCATV用セットトップボックスとの組み合わせを考える人は、BW770以上のモデルを選ぶ必要がある。
また、シングルチューナーの「DMR-BR570」、シングルチューナーでVHSデッキ一体型の「DMR-BR670V」は、320GBのHDD容量も含めて、デジタル録画に関する機能はBW570と同じだ。
DIGAラインナップ
HDD容量に関しては「DMR-BW970」の2TBをはじめ、全モデルともHDD容量を増加。これにともない、HDDに貯められる録画タイトル数も従来の500から3000へ増加(BW570/BR570/BR670Vは2500タイトル)。
予約タイトル数も64から128へ2倍に増えた。これらは特に2TBの大容量では欠かせない部分だろう。個人的には、現時点での録画予約番組数がおおむね60前後で、所有(他社製)レコーダーでは録画予約ができないために視聴をあきらめた番組もあるので、とてもありがたい。実際のところ、一般的なユーザーにとって、これだけの数は必要ないかもしれないが、足りずに予約を諦めるよりは多すぎる方がいいと思う。
従来以上に別格扱いとなった「DMR-BW970」
今回は最上位モデルの「DMR-BW970」のレビューをお届けする。基本的なデザインは前作とほぼ同じ。本機のみ、上面にアクリル樹脂製の化粧板が使われ、専用のインシュレーター(脚部)が備えられているが、奥行き239mmのコンパクトなボディはシリーズ共通だ。
