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物欲AVコモノ道 第26回

ソニー「x-アプリ」はiTunesキラーになるか?

2009年10月12日 12時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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音楽だけでなく画像や動画も一括管理

「x-アプリ」のメイン画面。画面左側の「フォト」をクリックすると、画像管理用のインターフェイスが表示される

「x-アプリ」のメイン画面。画面左側の「フォト」をクリックすると、画像管理用のインターフェイスが表示される

 もちろん、名称をSonicStageからx-アプリに変更しただけではなく、機能面でも強化が図られている。機能強化点でまず目立つのは、動画や写真、そしてポッドキャストの管理にも対応したこと。例えばデジタルカメラの写真をx-アプリに取り込み、そのままUSBで接続したウォークマンに転送するといった使い方ができるようになった。

画像と音楽を合わせて動画を生成する「x-Pict Story」。基本的には写真と音楽をドラッグ&ドロップするだけでよい。なおオプションで画面切り替え効果も設定できる

時間軸に沿って写真や曲が表示される「x-Chronology」。この機能を使って旅行の写真を表示させ、どういった順序で観光地を巡ったのかを確認するなど、いろいろと使い道はありそう

時間軸に沿って写真や曲が表示される「x-Chronology」。この機能を使って旅行の写真を表示させ、どういった順序で観光地を巡ったのかを確認するなど、いろいろと使い道はありそう

 音楽や写真を楽しむための各種アプリケーションが搭載されたこともトピックと言えるだろう。具体的には、写真と曲を組み合わせてプロモーションビデオのような映像を自動的に作成してくれる「x-Pict Story」やフォトアルバムを作成できる「x-ScrapBook」、時間軸に沿って写真や曲が表示される「x-Chronology」といったアプリケーションが利用できる。

 意外と楽しめたのがx-Pict Storyで、適当に写真と音楽を選ぶだけでそれっぽい映像が出力される。古い写真と音楽を組み合わせて、深夜のCD通販番組を再現するなどいろいろな遊び方が考えられそうだ。


12音解析でおすすめの曲を自動で再生

12音解析技術を使って実現されている「おまかせチャンネル」。テーマに沿って自動選曲される

12音解析技術を使って実現されている「おまかせチャンネル」。テーマに沿って自動選曲される

 従来から搭載されていた「12音解析技術」を元に、時間帯や天気、あるいは季節などさまざまなテーマでオススメの曲を再生する「おまかせチャンネル」が新たに追加されている。

 12音解析技術は、楽曲の波形から音程やリズム、コード進行、構造などを分析し、楽曲に対して「特徴付け」を行なえる技術。おまかせチャンネルはこうして得られた分析結果を元に、「朝のおすすめ」「レイニー・デイ」「スローライフ」「ソファラウンジ」など、あらかじめ用意されたテーマに見合った曲を選択する。

 これまでは「SonicStage V」上で12音解析を実施し、その結果をおまかせチャンネル機能を持つ「NW-S730F」などに転送しなければ利用できなかったが、x-アプリでは単体で利用可能になったわけだ。

 仕事中のBGMなどとしてジュークボックスソフトを使って音楽を再生する際、どうしてもお気に入りの音楽ばかり聴いてしまうという人は多いと思うが、HDDに大量の曲を保存していると「すっかり忘れていたけれど実はかなり好きな曲」というのが少なくない。そうした曲を発掘できる可能性がある12音解析技術とおまかせチャンネルが単体で利用できるようになったのはうれしい。

 またシンクパワーが提供する歌詞データ販売サービスである「歌詞ピタ」にも対応した。こうしてダウンロードした歌詞データは、歌詞表示機能を持つ「NW-A840」と「NW-S740」「同S640」に転送することができる。

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