秒間7コマの高速連写
連写の最高速度はD300の秒間6コマから7コマへアップした。元々が十分に早い速度だったがより速くなり、スポーツ等でも使いやすくなった。なお、別売りのバッテリーグリップ装着時には秒間8コマになるが、これはD300も同様だ。D300はバッテリーグリップ装着で6コマから8コマへ、D300Sでは7コマから8コマへ変わるわけだが、よほど速い被写体か、スポーツを撮るプロでない限り、バッテリーグリップの必要性は下がったといえる。
4段階の強さを設定できる「アクティブD-ライティング」
従来から備わっているニコンの階調コントロール機能「アクティブD-ライティング」は、強弱の設定がより細かくなった。D300では「強め」「標準」「弱め」の3段階しかなかったが、D300Sでは「より強め」が加わり、計4段階での設定が可能になっている。
背景が暗く、被写体が明るい場合の撮影サンプル
オートにした際、花の明るさが変わらずに背景だけが明るく補正されている。マニュアルで設定した場合には花の明るさそのものが若干暗く補正され、強弱に合わせて背景の暗部が補正されている。このシーンではオートが正解だ。
背景が明るく、被写体が暗い場合の撮影サンプル
今度は被写体が暗く、背景が明るい場合だ。よくある逆光と近い状態になっている。「なにもしない」設定が一番明るく、「より強い」設定が一番暗くなっている。花の色を考えるとオートが一番印象に近い。「しない」の設定だと明るすぎる。逆光なので被写体を明るくするのかと思いきや、強め設定のほうが被写体は暗くなっている。被写体が暗いものだと判断したうえで通常の露出制御では明るくなってしまう分を補正したと考えるのが妥当だろう。このシーンでも「オート」で撮ったのが一番良い感じ。
敢えて明るさを偏らせるような条件でなければ通常はオートのままで良いバランスの写真が撮れる。設定できる幅として4段階になったのは喜ばしいことだが、効果はカメラまかせなので、被写体の明るさによって効果に差が出る。また、結果の予想ができない機能であるため、自分なりに明るさ補正をするなら何度か撮影し、その都度確認が必要になるだろう。普通の撮影条件ならば基本的に暗部補正機能が加わるので黒つぶれの心配は少なくなる。暗部補正によるノイズ発生も少ないので実用性は高い。

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