これから夏にかけて、ゴールデンウィークやら夏休みなど、行楽が楽しい季節になってくる。そんな中、「今、コンパクトデジタルカメラ使っているんだけど、画質がイマイチ」と感じている方も多いだろう。
そんな方にはデジタル一眼レフカメラがおススメだ。コンデジよりも撮像素子が大きい分、美しい写真が撮れるし、知識を身につければこだわった撮影も可能だ。
一方で、デジタル一眼レフカメラを持ちながら、機能を十分使いこなせていないユーザーもいる。さすがに筆者の周囲にはいないが……と、思っていたのだが、目の前にいたのである。
ASCII.jpの編集者Hは、2年前にデジタル一眼レフカメラを約20万円で購入。取材には必ずデジタル一眼レフカメラを持参しながら、撮影時は「オート」か「プログラム」しか使っていない、とカミングアウトしてきた。ただ、「感度」とか「焦点距離」など、スペック的な知識は理解しているようで、それが実際に撮影に活かせないようなのだ。
そこで今回から、デジタル一眼レフカメラをあまり使いこなせていない人たちに向けての再入門、というか、これからの行楽シーズンに向けて、機能をフルに満喫するための撮影テクニックを紹介していく。使用する機種はニコンの「D300S」。まず軽くカメラ本体の説明をしよう。
D300Sは従来機「D300」の後継機で、ニコンのデジタル一眼レフラインナップではミドルクラスの機種だ。APS-Cサイズの1230万画素のCMOSセンサーを搭載し、撮影感度はD300と変わらず最低ISO 200(設定によりISO 100相当)から最高ISO 3200(設定でISO 6400相当)までとなっている。
ニコン独自の包括的画像処理コンセプトである「EXPEED」機能を搭載した処理エンジンにより、高画質化や処理速度の高速化を果たしている。
従来から輝度差の激しい被写体でも白とび、黒つぶれの両方を抑えるように画像を調整する「アクティブD-ライティング」機能を搭載するが、D300Sでは新たに「より強め」と「オート」の調整項目が新設された。
また連写速度は従来機D300より秒間当たり約1コマずつスピードアップを果たしており、付属のLi-ionリチャージブルバッテリー「EN-EL3e」使用時で約7コマ/秒、マルチパワーバッテリーパック「MB-D10」に「EN-EL4a」を装着した状態で約8コマ/秒となっている。
さらに撮影時の(ミラーダウンの)動作音を抑える「静音撮影モード」を搭載。静かな場所での使用も便利になった。
ファインダーは視野率約100%となっており、アイポイントも19.5mmと長く、メガネを使用していてもファインダー像が見やすくなっている。

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