この秋注目のデジタル一眼レフ3機種目として紹介するのはペンタックスの「K-7」。同社におけるデジタル一眼の最上位機種だ。発売当初は「K-20D」がラインナップに残っていたが、現在はK-7と、昨日発表された「K-x」(関連記事)、昨年リリースされた「K-m」の3機種展開となっている。
K-7はK-20Dの後継機に相当するようだが、中身は別物で、まったく新しいコンセプトで生まれてきたと言っていいだろう。コンパクトさと高性能を両立するKシリーズの最高峰に位置するデジタル一眼だ。
ペンタックスのデジイチ最上位機種
他社のAPS-Cハイエンドモデルに比べると驚くほど小さい。寸法で見ても幅130.5×奥行き72.5×高さ96.5mmと、前モデルのK-20D(幅141.5×奥行き70×高さ101mm)よりも小型に仕上がっている。ただ小さいだけでなく、手に馴染むようなデザインになっており、自然にホールディングできる。また各ボタンやダイアルの動き、シャッター音にも安っぽさはなく、作りはしっかりしている。ボディはマグネシウム合金を採用し、防塵防滴構造、マイナス10度まで動作する耐寒性能を持つ。
手ぶれ補正機能はボディに内蔵し、装着するレンズに関わらず手ぶれ補正の恩恵に預かれる。またゴミ除去機能「Dust Removal II」に加えて「ダストアラート」機能を搭載。これはゴミの付着を感知してモニターに表示するものだ。
撮像素子は1460万画素のCMOSセンサーを、画像処理エンジンは最新の「PRIME II」を採用する。AFセンサーも新開発された11点の測距点を持つ「SAFOX VIII+」を搭載し、中央の9点はクロスセンサーで、より正確なAF動作が可能だ。
測光センサーも新開発されており、77分割された測光素子を採用。本体のセンサー情報から構図の縦横情報、被写体までの距離情報、被写体の撮影倍率情報などを加えることで露出精度を高めている。
シャッターの最高速は1/8000秒、光学ファインダーは視野率100%、倍率約0.92倍とかなり見やすい。光学ファインダーを覗いてAFを動作させると「やっぱりマニュアルでピントを合わせようかな」と思ってしまうほど、ピントが掴みやすい。ライブビューが全盛の昨今だが、やはり一眼レフのファインダーはカメラマンをその気にさせる大事な要素の1つといえる。その点ではAPS-Cサイズを意識させない大きさで、かつピントもきっちり見えるK-7のファインダーはかなりの出来映えだ。なお、フォーカシングスクリーンの交換もできる。

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