いざ! 出陣のとき!
チーム代表の星名氏が以前から「富士に照準を合わせている」と言っていた、SUPER GT 第7戦 富士スピードウェイがいよいよ開幕した。
天気は雨が降ったり止んだりと非常に不安定で、気温は17度、路面温度は19度という、前戦の鈴鹿に比べるとかなり温度が低く、路面は完全にウェットなので、タイヤが暖まるまでに時間がかかるのがレースのポイントだ。そのかわり、タイヤの持ちがいい(長い)という利点もある。
鈴鹿で驚異的なパワーアップを見せた、我らが初音ミクZ4。チームが一丸となって気合いを入れる富士で、どのような走りを魅せてくれるのか?
朝のフリー走行は、スタートドライバーが菊地選手。元気よく飛び出して行ったものの、なかなか戻ってこない。するとモニターにミクZ4が映し出された。が、よく見ると、左のフロントバンパーとリアバンパーが破損しているではないか! そしてミクZ4はそのままピットへ入っていった。
ドライバーの菊地選手に聞くと「スイマセン、完全なミスです。タイヤが暖まっていなくて、スピンしちゃいました」とのこと。あまりにもマシンの調子がいいので、13コーナーでアクセルを開けすぎてしまったようだ。不幸中の幸いは、単独スピンだったことと、フリー走行の一発目だったということ。公式予選開始までざっと3時間近くある。ピットウォークの時間もフルに使い切り、なんとか予選までにすべて補修し終わったのだった。ちなみに、天気が悪かったせいか、GT500クラスのマシンも、あちこちでスピンやコースアウトしていた。
チビボカロ応援隊と「はちゅね」が駆けつけたピットウォークも終わり、ついに予選がスタート。ドライバーは再び菊地選手。これまでは「嘆願書ナシで予選通過を!」なんて心配をしていたが、今回はすぐに「スーパーラップ行けちゃうかも?」という期待に変わった。予選開始から10分経たないうちに、なんとベスト10圏内に入る好タイムを叩き出したのである。先ほどのミスをカバーするかのように、菊地選手が鬼神のごときアタックを重ねる。
しかし、他のチームも徐々にペースを上げてきて、ミクZ4の順位は少しずつ落ちてきてしまう。田ヶ原選手に繋いで、ベストタイム「1'59.939」を記録するも、なかなかクリアラップを取れないのかペースが上がらず。最後の最後に菊地選手がダメ押しのベストタイム「1'58.425」を削り取るも、上位陣は1分55秒台というタイムを出しており、最終的に全22台中16位という結果で予選は終わった。なお、通過基準タイムは「2'03.859」だったので、明らかにミクZ4のパフォーマンスが上がっているのがわかるだろう。
星名代表は「今回はスーパーラップ進出が目標だったので、16位という結果には正直満足していません。スーパーラップに入れなくても10位くらいはいけるんじゃないかって思ってたので。しかし、マシンの調子は申し分ないので、路面がドライになる明日は16位より上の順位を狙っていきます!」と意気込みを語ってくれた。
明日の決勝当日は気温が30度近くまで上がる予報で、土曜日(予選)とはうって変わって、ドライコンディションでのバトルが予想される。予選とはまったく違う展開になると思うので、ミクZ4の上位進出もあり得るぞ! 1.5kmの長い長いストレートを駆け抜ける最速の歌姫は、ホームコースで勝利の凱歌を高らかに歌い上げることができるか!? 乞うご期待。
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