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D300sとEOS 50D、戦場で使えるカメラ選び

2009年09月08日 13時57分更新

文● 吉田重戦車

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動画撮影機能のあるD300sを夜戦(夜間演習)に投入だ!

 D300sには、EOS 50Dにはない動画撮影機能がある。連射性能を見た射撃撮影では、D300sの秒間7コマ(8コマ)とEOS 50Dの秒間6.3コマの違いは出なかったが、D300sの動画撮影機能は、「実戦」に耐えられるのだろうか?

 「EOS 50Dにない機能で比較だなんてズルい」というEOSファンの怒りが聞こえてきそうだが、火力演習での夜間撮影は、かなり過酷な条件だ。実は、富士総合火力演習の夜間演習では、暗視スコープを使って戦車が移動する時間帯があり、その間は戦車だけでなく、会場内で灯りの使用が一切禁止される。戦車は灯火管制でライトを使わず、リンク先のような高機能暗視スコープのもと演習場内を移動するのだ。

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 暗視スコープ使用中は、取材側カメラのAF補助光も、戦車ドライバーの目がくらむので絶対に使えない。富士の裾野にある演習場は漆黒の闇に包まれ、車輌の位置表示ランプ以外の灯りは存在しなくなる。その後の攻撃で一転して激しい射撃の閃光が瞬く。発砲の閃光をまとも見たら、夜間視力を失う。夜間演習は、デジカメの撮影状況の中でも相当シビアなのだ。

(再生中、射撃時に大きな音が出るので注意)

 暗黒と閃光のシビアな撮影状況でD300sがきちんと動画を撮影できるか実際に試した。D300sで撮影した動画は、車輌位置表示灯や照明弾による戦場照明、射撃時の閃光がちゃんと映っている。ISO感度1600で画質は多少荒い感じだが、場内アナウンスや射撃の音も録音されており、演習の雰囲気は充分伝わる。

同時にEOS 50Dでシャッター開放にて静止画撮影を実施

 D300sで日中に撮影した動画も参考用に掲載する。90式戦車の迫力ある走行をご覧頂きたい。


D300sは戦場で使えるカメラだ!

戦車砲射撃と夜間演習の撮影でD300sの能力を試した。射撃撮影(連写能力)でD300sとEOS 50Dは、タイミングさえ合えば迫力ある発砲炎をどちらもに撮影できた。また、「戦場取材では、手元にある機材だけが頼り」(戦場ジャーナリスト)だという。D300sであれば、いつなんどき夜間に戦闘シーンを撮影することになっても、動画まで撮影できる。

 一方で、EOS 50Dは動画撮影ができないのが弱点だが、連射性能は、実戦でも秒間最大8コマのD300sに遜色ないことがわかった。

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