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パワポで極める「ビジネス極意」 第9回

スパム撃退や店舗出店企画――続・実例で学ぶ「5枚プレゼン」

2009年04月27日 09時00分更新

文● 竹島愼一郎

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『窓口店舗出店企画書』――
ネットと連動した旅行カフェ提携企画

【上下にバー型】


STORY

窓口店舗出店企画書の表紙

窓口店舗出店企画書の表紙

 起業から5年目を迎えた旅行代理店が、5年目のジンクスと大手代理店の進出に苦慮しています。

 そこで、ネットを主戦場に広い範囲のユーザーを獲得するのではなく、あえて地元エリアにこだわり、顔の見える懇切丁寧な接客に注力しようと、カフェとの提携に活路を見出すことにしました。


なぜそれを企画するのか?
――PAV

Purpose(目的)

  1. 旅行のネット販売は低価格競争になって特色が出しづらく、指名買いの機会がないので、店頭販売の機会を増やし、お客様の立場に立ってサービス業の精神を取り戻す。
  2. 提携カフェを起点に、人が集まり、気軽に相談できるシステムにする。

Aim(目標)

  1. 旅行で出会った人が再会するとき、真っ先に思い浮かぶ場所にしたい。
  2. 地元の学生や社会人の来店を促し、エリアNo.1店を目指す。
  3. サービス業の基本に立ち返って、懇切丁寧な応対をすることでリピーターを多数獲得したい。

Value(バリュー)

  1. 旅先で出会った人がもう一度会いたいときに、集って盛り上がれる最適の場所を提供することができ、その場で次の旅行の相談に気軽に乗ってあげることもできる。
  2. ネットを通じて知り合った仲間どうしが実店舗で交流を持てる。

どのようにそれを表現するか?
――P(プロット) 80:20 I(アイデア)

 構成は「問題提起」「現状把握」「コンセプト」「企画内容」「戦略と予算」で、SVCIPEがほぼそろった典型的なプロット思考による企画書である。

 見せ方は、2つか3つのブロックを対比させたり、流れで展開させたりするものになっている。

 統一感はあるが単調な印象を与えるので、バックに旅先で出会った男女7人が夕日を見つめる写真を敷いてある(アイデア思考)。

SVCIPEモデル:S(Scene:情況)、V(View:判断)、C(Concept:コンセプト)、I(Idea:具体案)、P(Plan:計画)、E(Evaluation:評価)の6つで構成される、企画のフレームワーク。

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